食後の血糖値どれが一番低い?ビール・日本酒・芋焼酎

日経Gooday

正解は、(2)芋焼酎です。

2016年に芋焼酎の本場・鹿児島の鹿児島大学から芋焼酎の健康効果についての発表がありました(PeerJ. 2016; DOI 10.7717/peerj.1853.)。それは「食中酒として飲む芋焼酎は、他のお酒より食後の血糖値の上昇を抑制する」というものです。

血糖値とは血液中のブドウ糖の濃度のこと。血糖値が高い状態が続くのが糖尿病です。インスリン(血糖値を下げるホルモン)の働きが悪くなり、血糖を細胞へ取り込むことが阻害されるため、血糖が高い状態が続きます。こうなると、体内の大小の血管がダメージを受け、多くの合併症を罹患するリスクを負うことになります。最近では、食後に一時的に高血糖になる、いわゆる「食後高血糖(血糖値スパイク)」のリスクも知られるようになってきました。

焼酎は血糖上昇が低く、インスリン分泌も少なかった

鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 漢方薬理学講座 特任教授の乾明夫さんたちは、食事(夕食)とともにお酒を飲んだ際の、食後の血糖値の変化を調べました。食事をすれば、食後に血糖値は上昇します。一緒に飲んだお酒の種類によって、これがどう変化するかを調べました。つまり、食中酒としての効果の違いを見ていこうというものです。

芋焼酎との比較対象は、水、ビール、日本酒の3種。食事とともにそれぞれのお酒を飲んでもらいました。そして、食事前(空腹時)、食事1時間後、同2時間後、同12時間後の血糖値、インスリンの分泌量を測定しました。今回の実験の被験者は30~50代の男女6人です。

その結果が、次のグラフです。食事摂取後の血糖値の上昇は、ビールが最も高く、次に水、日本酒となり、芋焼酎が最も低くなりました。乾さんは、「芋焼酎は、糖質・カロリーともにゼロの“水”より、血糖値の上昇が抑えられているのがポイントです。特に、食事1時間後という比較的早い時期での血糖値の上昇を抑えています」と話します。

「インスリンの分泌量を見ると、芋焼酎を飲んだ際のインスリン分泌量は最も少ないという結果になりました。この結果から、芋焼酎に含まれる何らかの成分により、インスリンの感受性がよくなり、糖の取り込みを促進させているのではないかと考えられるわけです」(乾さん)

(日経Gooday編集部)

[日経Gooday2019年5月20日付記事を再構成]

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