リーダーが語る 仕事の装い

スーツの裏地に潜む粋の美学 職人技、時計と響き合う ショパール共同社長 カール=フリードリッヒ・ショイフレ氏(上)

2019/5/23

■20年以上愛用しているジャケットも

――仕事の日の服を選ぶポイントは。

「その日誰に会うのか、何をするのかで服を選ぶのは当然ですし、着用する時間帯も考えます。普段はほぼスーツです。ヨーロッパのビジネスシーンはだいぶ堅苦しさがなくなり、若いエグゼクティブにはノーネクタイの人がかなりいます。でも私はコンサバ。ネクタイを締めますし、派手すぎないスタイルが好きです」

「仕事用の服のほとんどは仕立てたもので、お任せするテーラーはいま3人目です。一番多く仕立ててくれたのは2人目のテーラーで、バーゼルに住んでいるイタリア出身の方。さすがイタリアの心を持っている人でビスポークのカット技術がすばらしい。残念なことに85歳で引退してしまいました。スーツの半分以上が彼の服です」

――お気に入りの服を長く着るというのは理想的ですね。

「彼が作ってくれた茶色のチェック柄のカシミヤジャケットなど、20年以上愛用しているものもあります。確かに作るときは高い。でも、長く着ることができるんです。私はクラフトマンシップに興味があります。職人の手技が発揮されたスーツやワイシャツは手にして、身につけると、喜びの気持ちが湧いてきます」

――シャツやネクタイにはどのようなこだわりがありますか。

ネクタイは生地を選んでオーダーしていたこともある。「その店がなくなってしまったのが残念」。ブランドではエルメスを愛用する

「シャツはターンブル&アッサーでオーダーします。シャツを作る時のこだわりは袖丈の長さでしょうか。立った時に袖が落ちて時計を覆ってしまってはだめです。私は時計の仕事をしていますので、時計が隠れてはいけない。ネクタイは以前、ジュネーブに布を選べるオーダーの専門店がありまして、よく足を運びました。幅が広すぎず、クラシカルなものを注文していました。もうその店はなくなってしまったので、いま愛用しているのがエルメスのタイ。派手すぎず、ワイルドすぎず、何より職人技が光るところがいい」

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