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波乱の相場、どう臨む 景気や企業業績の悪化に備え

2019/5/18

一時400円超下げ、2万1000円を割り込んだ日経平均株価(14日午前、東京都中央区)

米中貿易摩擦の再燃で、令和の株式市場は波乱の幕開けとなった。24日の日経平均株価は2万1117円と、10連休前に比べると約1140円(5%)安い水準だ。6月下旬に米中首脳会談が開かれる見通しだが先行きは不透明で、しばらくは変動率の高い相場が続きそうだ。個人投資家はどう臨めばいいか。

■米中摩擦が波及

「積み立て投資する顧客からの資金流出がこれほど目立ったのは、平成のアベノミクス相場以降では初めて」と、セゾン投信の中野晴啓社長は明かす。

日本の10連休中にトランプ米大統領がツイッターで対中国の関税を引き上げると発表し、世界の株式相場が下落。7日に取引を再開した東京市場にも波及した。米中の報復措置の応酬で株安に拍車がかかり、「右肩上がりのアベノミクス相場のころに投資を始めた人にとって初めて本格的に心の折れる場面だった」(中野氏)と分析する。

株価急落の背景には「(貿易摩擦で)米中の景気が悪化しても、刺激策で下支えするとの楽観から相場がそれほど下げてこなかった」(BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミスト)ことへの反動がある。

市場全体が楽観から悲観に転じたわけではないと見る専門家は多く、ファイナンシャルプランナーの深野康彦氏は、基本姿勢として「個人投資家は慌てる必要はない。長期的な視点での景気循環を意識して、積み立て投資を始める好機なのではないか」と話す。

中野氏も「長期の積み立て投資の場合、換金する必要もないのに途中でやめてしまうのは最悪の選択。短期的な変動にとらわれず投資のペースを守りたい」と説く。

マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストも「2020年に始まる次世代高速通信規格『5G』などが確実性の高いテーマであることは変わらない。相場下落時こそ通常運転で投資したい」と話す。

■資産配分の比率見直しも

ただ、今回の株安で肝を冷やした人は、資産配分の比率をいったん見直すことも大切だ。深野氏によると、「自分自身のリスク許容度を超えて投資してきた可能性がある」からだ。どれぐらいまでの下落に耐えられるかは、人によって異なる。価格変動リスクが大きい株式への投資比率を下げる対応などが必要になるだろう。

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