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つけ麺にA5和牛のトッピング 豪州ラーメン最新事情

シドニーで日本語新聞「日豪プレス」などを発行している池口アイク社長 ラーメンを特集すると(右)よく読まれる

日豪プレスではシドニー市内でラーメン・ツアーを毎年実施している。ラーメン店リストを冊子やWEBで見られるようにして、一般ユーザーに来店コメントを投稿してもらい、約1カ月間で全店を制覇した人の中から優勝者を決めていくというものだ。優勝者には日本行きの航空チケットも贈呈されるので、毎年多くの人が参加する。

池口社長は「コメントを投稿するのは日本人よりも、オーストラリア人よりも、実は中華圏の人々の方が多いのです。ラーメンはシドニー在住の20代中国人のカルチャーになっているようです」と話す。「白人だけの社会ではこんなにラーメンが流行らないのでは?」と池口さん。

もともと麺料理になじみがある中国人が、高級なすしや天ぷらとは違った、カジュアルな和食としてラーメンを楽しんでいるという。すしなら日本で食べた方がおいしいが、ラーメンはシドニーでも日本と同じクオリティーが楽しめる、というのも要因だという。

豚骨を主流とした10~15豪ドル(約780~1170円)のラーメンはもう出つくした感があり、最近では「Gaku Robata Grill」のような昼はラーメン&夜は居酒屋の二毛作業態が増えてきている。シドニーで有名な日系の飲食企業といえばMASUYA INTERNATIONAL (鱒屋インターナショナル/Masuya International Consulting Pty. Ltd.)だが、今年3月12日にオープンした同社の新店舗「満」もラーメンと居酒屋の二毛作業態となっている。

つけ麺も提供するシドニー中心街の「ラーメンずんど」 筆者が訪れたのは平日の14時くらいだったがほぼ満席だった

シドニーには和牛ラーメンだけでなく、1杯約2000円もするロブスター・ラーメンもあれば、「Gaku Robata Grill」のカモユズ・ラーメンのような個性的な和風ラーメンも存在する。さらに、オーストラリアでは珍しいつけ麺や味噌ラーメンなども登場してきており、「今後はラーメン人気がさらに細分化されてくるだろう」と池口社長。パスタのような日常食の一つとして浸透してきているようだ。

また、健康志向の強いシドニーでは、「ベジタリアン・ラーメン」というニューウェーブも出てきている。「Gaku Robata Grill」の犬飼さんも、現在、コンブをベースにオリーブやトマトを加えた、肉・魚を一切使わないベジタリアン・ラーメンを開発中。煮卵のトッピングをしなければ、ビーガンも楽しめるラーメンだ。

すしは和食の代表格だが、オーストラリアのすし店の多くは韓国企業が経営しているという。「現在は日本企業が経営しているラーメン店が多いが、資本力のある中国などのアジア系の企業が今後、ラーメン店を展開することもあるかもしれない」と池口社長。

もはやRAMEN(ラーメン)は世界共通語。日本ではラーメン・イベントが頻繁に開催され、日本のラーメン・ファンはいつも熱いが、シドニーのラーメン・ファンも負けないくらい熱いのかもしれない。いつか海外から人気のラーメンが逆輸入される日がくるかも。世界のラーメン動向から目が話せない。

*1豪ドル78円で換算

(GreenCreate)


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