乱気流の今こそ心に 王子直伝、積立投資の極意7カ条積立王子のヤング投資入門(23)

【心得その5】年1回、運用状況確認を!

積み立て投資は日常生活に反復行動を採り入れることです。日々の相場動向に惑うことなく毎月一定額を買い付ける、実に単純な方法です。いわゆる「ほったらかし」でコツコツ同じ行動を継続することが何より大切ですが、年に1度はお金の健康診断(運用状況)をチェックしましょう。

積み立て型の少額投資非課税制度「つみたてNISA」や個人型確定拠出年金(iDeCo、イデコ)も投資信託を通じて長期積み立て投資を行う制度ですが、投資信託は運用会社が皆さんに代わって運用・管理を行うわけで、ちゃんと約束通りの運用を実践してくれているのか、そこに鑑み当面の運用状況は自分が納得できるものなのか、運用者から発信されるリポートやセミナー・運用報告会などで確認することで「投資を信じて託す」投資信託は生きてきます。

【心得その6】相場上昇時こそ胆力を!

相場下落時に心騒ぐのは当然ですが、積み立て投資家にとって最も気をつけなければいけない投資環境は、実は上昇相場です。価格が上がっている時は誰でも気分が良いもの。ここで心の悪魔がささやきます。「上がってる時に売って利益を確定しようよ」。そう「リカク(利益確定)」への誘惑です。

人は誰しも欲に弱い生き物。利益を今すぐ手にしたい、そう思った途端、将来の資産形成という目的が損なわれてしまいます。相場が上がっている時こそ、長期で積み立てを継続することの大切さを思い出してください。長期投資で大きな果実を手に入れるには、目先の欲を克服する胆力が欠かせません。

【心得その7】未来への楽観が大前提!

何度も言いますが、長期投資は将来の経済成長からリターンを受けお金を育てていく行為です。ということは、成長が見いだせない先にお金を長く供給したとしても報われないわけで、そもそも将来の経済成長を否定して悲観にとらわれている人はハナから長期投資家たり得ないのです。

無論、米中貿易戦争は世界経済の一大要因です。成長スピードに影響を与えることもあるでしょう。かといって、世界経済が成長を止めるでしょうか? 縮小に向かうでしょうか? 人口が急に減るでしょうか? 答えは明白です。

最後に再びアランの教えを思い出しましょう。「悲観主義は気分によるものであり、楽観主義は意志である」。ヤングの皆さんは、以上の7カ条をしっかり心に刻み、ステキな積み立て投資家になってください。

中野晴啓
セゾン投信株式会社代表取締役社長。1963年生まれ。87年クレディセゾン入社。セゾングループ内で投資顧問事業を立ち上げ、運用責任者としてグループ資金の運用等を手がける。2006年セゾン投信(株)を設立。公益財団法人セゾン文化財団理事。一般社団法人投資信託協会理事。全国各地で年間150回講演やセミナーを行っている。『預金バカ』など著書多数。
注目記事
今こそ始める学び特集