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レジ近くの特設の平台に4列で展示する(リブロ汐留シオサイト店)

レジ近くの特設の平台に4列で展示する(リブロ汐留シオサイト店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測しているリブロ汐留シオサイト店だ。『FACTFULNESS』をはじめ息の長い売れ筋が相変わらず売り上げを引っ張っているが、ぽつぽつと4月の新刊も上位に顔を出し始めている。そんな中、書店員が注目するのは、ヒットメーカーのテレビプロデューサーが仕事で培った準備の方法を実用書としてまとめた一冊だった。

「¥マネーの虎」の企画者が執筆

その本は栗原甚『すごい準備』(アスコム)。著者の栗原氏は日本テレビのプロデューサー。2000年代初めに現金投資バラエティー「¥マネーの虎」を企画・制作、人気番組にしたことで知られ、「行列のできる法律相談所」「踊る!さんま御殿!!」などのヒット番組を数々担当してきた。人気番組を生み出した準備のノウハウをメソッドとしてまとめ、番組づくりのエピソードとともに紹介したのが本書だ。

著者は冒頭、テレビプロデューサーの仕事を通じて「相手に"自分の思い・考え"を伝えて、自分が望む最高の結果を手に入れる」準備を繰り返してきたと述べる。そうした準備は仕事はもちろん、恋愛や人間関係のさまざまな場面で応用できるとまでいう。そして大物社長やタレントの出演交渉という具体的で興味深い体験に沿いながら、自分がどのような準備をしたのかを語っていく。

メソッドの要は「準備ノート」

体験をまとめ上げたメソッドが第3章で展開する「準備ノート」だ。準備ノートはまっさらな新しいノートを用意すればよい。まず真ん中のページを開く。見開きのそれぞれのページの真ん中に1本の線を引く。そして左側のページの線の左には交渉相手の情報を、線の右には左に書き込んだことと対照的になるような自分の情報を書く。一方、右側のページには左側のページで書いたことの問題点と解決策を線の右側と左側に書いていく。解決策が思いつかなければ空欄でもいい。すべて項目ごとに行をそろえて書いていくことで、これが「口説きの戦略図」になるという。単純化するとこんなメソッドが準備ノートだ。

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