細マッチョ 簡単になれるのは太りにくい人?それとも
この記事では、今知っておきたい健康や医療の知識をQ&A形式で紹介します。ぜひ今日からのセルフケアにお役立てください!
(1)ホント
(2)ウソ
正解は、(1)ホントです。
体脂肪を落とせば「細マッチョ」は簡単に実現できる
ストレスや食べ過ぎ、運動不足…。理由はさまざまですが、人は誰しも30代半ばを過ぎると太りやすくなります。体重超過は、そのまま生活習慣病をはじめとした疾病の原因になるため、健康寿命を延ばすためにも、体脂肪を減らし、バランスの取れた体になる必要があります。
しかし、「筋トレでたるんだおなかを引っ込めよう」と思っても、目に見えた成果が出ないと筋トレを継続するモチベーションが下がりがち。太りやすい体質の人は、少しトレーニングをさぼるとまたぜい肉がつき始めるので、「どうせ自分には無理か…」と諦めてしまうかもしれません。
ところが、日本体育大学准教授で柔道全日本男子チームの体力強化部門長でもある岡田隆さんは、そのような体質の人ほど筋トレが効果的に行えるはずだと言います。
「体重があるということは、筋肉を鍛える絶好のチャンスだと考えてください。自分の体重が重りになるので、自重筋トレでも十分な負荷をかけることができます」(岡田さん)
「また長い期間、脂肪をまとってきた人ほど、その重りによって筋肉がすでに、ある程度ついています。よく、トレーニングジムの宣伝で、肥満の方が数週間、あるいは数カ月で"細マッチョ"になるという例がありますが、あれは脂肪に隠されていた筋肉が露わになったのだと考えてください」と岡田さんは解説する。
筋トレに励むとともに、食事を変えたり、有酸素運動を取り入れたりすることで体脂肪を削れば、思いのほか簡単に「筋肉質な体」を実現できるそうです。
それでは、太りやすい体質の人は、どのような筋トレを行えばいいのでしょうか。岡田さんによると、「まずターゲットにすべきは、下半身の筋肉」とのこと。
「大きな筋肉が集中する下半身を重点的にトレーニングすることをお勧めします。筋肉の量が多いということは、それだけエネルギー消費も大きいということですから、脂肪を減らすのに役立ちます。それに下半身の筋肉群は、歩いたり立ったりするためのものなので、将来的なロコモ予防にもなります」(岡田さん)
[日経Gooday2019年5月13日付記事を再構成]
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