胸の谷間で気分は上がる? 水原希子所長と考える

日経クロストレンド

「『胸の谷間』は女性に自信を与え、また幸福度にも大きく影響している」(村田氏)

「もし谷間があったらどんなことをしたいか?」という質問には、「コスプレをしてみたい」「デコルテの開いた服を自信を持って着たい」「毎日鏡で胸を見る」など、具体的な回答が寄せられ、女性がひそかに「谷間」に抱いている夢が分かったという。

水原希子を初のアンバサダーに

調査結果を受けて、ワコールは「美しい谷間をつくることでより多くの女性を幸せに!」というスローガンの下、社内に「谷間向上研究所」を発足した。今後もアンケート調査などで、谷間がいかに心理的な影響を及ぼすかについて研究していくという。

所長に就任した水原は、「朝の谷間、ながもち、リボンブラ。」シリーズで初のアンバサダーとなる。発売9年目で初めてブランドアンバサダーを設けた理由として村田氏は「若年層への訴求」を挙げる。

「当初、20~30代をメインターゲットにしていたが、実購買層は30~50代だった。同年代からの支持が多くSNS上の発信力も強い水原さんを起用することで、さらに若い世代へアピールしていきたい」(村田氏)という。

他にも障壁がある。「ノンワイヤーの流行で、ブラジャーのワイヤーに抵抗のある人が増えている」と、ワコールインナーウェア商品統括部課長の二宮敏郎氏は指摘する。

そこでCMは、水原が「ワイヤーブラ、正直苦手なんだよね……」と言いつつ「朝の谷間、ながもち、リボンブラ。」を初めて着けるとその心地良さに驚く、という設定。「発売から約10年経過し、顧客も変化している。プッシュ型のコミュニケーションはなかなか伝わらない。商品の良さを実感した水原さんの声に共感してもらいたい」と、二宮氏はCMに期待する。

ブランド初のアンバサダーに就任した水原希子は、「谷間向上研究所」の所長にも就任

「朝の谷間、ながもち、リボンブラ。」は10年の発売。両方のカップを1枚の布でつなげてバストを左右から寄せ、真ん中のリボンで支える特殊な「キープリボン構造」で、「動いてもブラジャーがパカパカ動かない」「きれいな谷間を作ったまま一日中キープしてくれる」と、多くの女性に支持されている。

今回の新商品は、夏の暑さでも快適に過ごせるよう吸汗速乾性の素材を従来のワイヤーループ以外にも使用した。

水原の起用で若年層やワイヤー嫌いの女性の共感を得ることができるか。谷間向上研究所の今後の調査にも注目したい。

(写真/中村宏、画像提供/ワコール)

[日経クロストレンド 2019年4月24日の記事を再構成]