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お墓も実は課税される? ややこしい弔いの税を知る 終活見聞録(17)

2019/5/24

墓は非課税――。そんなふうに思い込んでいる人も多いのではないか。だが、非課税なのは相続税や固定資産税であって消費税ではない。複数の費用で構成される墓の一部には消費税がかかる。葬儀の費用も同じで、一部が課税対象になっている。予定通り10月に消費税が10%に上がれば、値上げをする事業者も出てきそうだ。墓や葬儀など終活に関するお金と税金について調べた。

■建立に2~3カ月、購入は6月までが有利

「お墓の購入は6月30日までがおすすめ」「お得に墓石を購入できるのは6月末まで」。墓について検索するとこんな表示が出てくる。一般的に墓を建てるには通常2~3カ月かかる。3月末までに契約していれば、引き渡しが10月以降になっても消費税は8%で据え置きだが、それ以外は10月から10%になる。8%のうちに墓を建てようと思ったら、6月までに決めておけば間に合う可能性が大きい。一般に墓は高額なため、2014年4月に消費税が8%に上がったときには前年の年末から年明けにかけて駆け込みで購入する動きがあった。「今回も6~7月になると同じような動きがあるのではないか」と、墓の動向に詳しい鎌倉新書の執行役員・田中哲平さんは指摘する。

まずは墓の価格体系を見てみよう。いわゆる「一般墓」と呼ぶ通常の墓の場合、「永代使用料」と「墓石建立費用」、そして「管理料」の3つの合計となっている。「墓を買う」と言うが、実は買うのは墓石であって、土地は墓地の管理者から借りる。その土地を使用する権利の取得料を永代使用料という。「土地の貸し付けは非課税なので、永代使用料に消費税はかからない」と税理士の浦田泉さんは話す。続く墓石建立費用は、墓石本体や外柵などに使う石の代金や彫刻などの加工費、そして基礎工事や石碑工事などの施工費だ。これには消費税がかかる。そしてもうひとつの管理料は、草刈りや清掃、共同使用物の整備・修繕などにかかる費用で毎年支払う。これも課税対象だ。

■墓石建立費の平均は120万円

鎌倉新書の18年度の調査によれば、永代使用料の平均は55.2万円、墓石建立費用は119.9万円となっている。この金額で計算すると課税対象となる墓石建立費の増税分は2万円強となる。管理料は年間数百円から1万数千円と金額が小さいので増税分も少ない。この墓石建立費と管理料については増税で値上がりする可能性もありそうだ。

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