東京五輪へ高まる英語学習熱 「日本のこと伝えたい」

講師は「英語で発言するときは間違いを恐れず、ハッキリ伝えよう」と強調した(4月11日、横浜市立横浜商業高校)
講師は「英語で発言するときは間違いを恐れず、ハッキリ伝えよう」と強調した(4月11日、横浜市立横浜商業高校)

2020年の東京五輪・パラリンピックの開催機運が高まりつつあるなか、「英語学習熱」が早くもヒートアップしている。五輪を機に大会の位置づけなどを英語で学ぼうとする学校や、大会ボランティアに参加予定のビジネスパーソンの英語力の向上など幅広い。英語学習のツールにも熱い視線が注がれている。

「食事には和食やすし、ラーメンも出したい」

「歌舞伎など日本文化に触れる機会をつくってはどうだろう」

「施設には日本の四季を感じるデザインを採り入れよう」

4月、東京五輪をテーマに、横浜市立横浜商業高校で行われた授業「選手村について英語でプレゼンしよう」の一コマだ。参加したのはスポーツマネジメント科に通う3年生の男女15人。生徒は一組3~4人のグループに分かれ、大きな白い模造紙にアイデアを書き込み、英語で発表した。

課題を提示したのは、世界で教育事業を展開するEFエデュケーション・ファースト・ジャパン(EFジャパン)の専属講師。五輪の旗の意味や外国人の食文化の違い、選手村の役割などを一緒に考えながら「どんな施設にするか議論しよう」と生徒に投げかけた。

同科の生徒は将来、スポーツだけでなく、医療や健康、スポーツビジネスに関する仕事に就くために学んでいる。部活動で心身を鍛える一方、五輪・パラリンピックの元選手の体験談などを聞いたり、競技を体験したりすることで理解を深めている。

さらに「コミュニケーションスキルとして英語を使う経験を大切にしている」と山下賢美教諭は強調する。入学時、英語が苦手な生徒が多かったが、同校国際学科の生徒との交流もいかし、英語に触れる機会をつくってきた。

今回の英語授業への参加について山下教諭は「ネーティブの講師の質問に、積極的に英語で答え、提案する生徒の姿に驚いた」という。若者ならではの好奇心と「習うより慣れろ」の精神がスキルを磨いている。

東京五輪のオフィシャルパートナーのEFジャパンでは、19年3月末までに全国の小学校から高校を中心に大学も含めて五輪に関連する英語授業を約400回行い、のべ2万人が受講した。今年度もすでに100校近くから申し込みや問い合わせがあるという。こうした東京五輪に向けた「英語学習熱」の高まりは、学校の場だけに限らない。