リーマン・ショック時に買い増し、数億円稼ぐアイルさん(50代)

「日経ヴェリタス」創刊以来の名物コラム。毎回1人の個人投資家を取り上げ、その人の投資歴の泣き笑いを赤裸々に紹介しています。
今回はアイルさん(50代) 専業投資家。最初に億り人になってから15年ほどたつが、物欲はない。これまでで一番高い買い物は約10万円のノートパソコン。

1989年~

応援したい会社に長期で資金を振り向けられるのが株式投資の醍醐味

バブルの絶頂期に株式投資の世界に足を踏み入れた。日経平均株価が最高値を更新したとのニュースが毎日流れる時代で、「株式投資を始めたらもうかるのでは」と考えたのがきっかけだ。当時は大学生で、親に借りた50万円を元手に日本鉱業(現JXTGホールディングス、5020)を買った。このほか、あやしげな投資本に書いてあった低位株なども買ったが、それでももうかった時代だった。

94年~

社会人になり株式投資から遠ざかっていたが、94年ごろに再開した。100万円を元手に、なじみのあったリンガーハット(8200)などを株主優待狙いで買った。同時期のヒット銘柄がファーストリテイリング(9983)だ。自宅近くのユニクロの店舗はいつも盛況で、業績拡大に期待して96年に保有を始めた。その後、「フリースブーム」で株価は大きく上昇。株価が10倍超の「テンバガー」銘柄となったところで2001年に手放した。

03年~

長年勤めた会社を早期退職した後、金融資産が1億円を超える「億り人」の仲間入りを果たす。その頃、著名投資家ピーター・リンチの書籍「ピーター・リンチの株で勝つ」を目にする。「身近なところに成長株を探すヒントがある」と書いてあり、自らの投資法と似ていたことから長期投資への自信を深めた。

07年~

現在の主力銘柄の一角、自動車販売のVTホールディングス(7593)は07年から保有する。08年のリーマン・ショックで一時は資産が半減したものの、逆に好機と見てVTHDなどを買い増しし、足元で資産は数億円に達した。いま銘柄選びで重視するのは経営者の考えを知ること。株主総会などに赴き、理念に共感できる会社かどうかを見極める。景気に左右されずに安定成長を続ける銘柄を組み入れており、昨春からは家賃債務保証サービスのCasa(7196)も買っている。

[日経ヴェリタス2019年5月12日付]

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