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経営者には「描く力」「決める力」「やり切る力」「まとめる力」「学び続ける力」が欠かせない。写真はイメージ=PIXTA

経営者には「描く力」「決める力」「やり切る力」「まとめる力」「学び続ける力」が欠かせない。写真はイメージ=PIXTA

できる経営者、できない経営者の違いは何だろうか? 経営者に求められる共通項とは? こうした問いを長らく考え続け、様々な場面で議論し、研究し、仮説を検証し続けてきました。その結果、明らかになったものを整理したのが独自の「経営者力」方程式です。経営者JP社創業の大元ともなっている公式で、これを深堀りすることによって経営組織のコンサルティングやエグゼクティブサーチ、経営者育成カリキュラムなどを展開してきました。大元の公式はシンプルなものなので、皆さんにもぜひ覚えていただければと思います。

私は経営層、幹部層の転職支援、キャリアアドバイス、人材開発のコンサルティングや研修、講演などで、「経営者力」を次の方程式でとらえてご紹介、ご相談に乗ってきました。

経営者力=(「描く力(構想力)」+「決める力(決断力)」+「やり切る力(遂行力)」)×「まとめる力(リーダーシップ力)」×「学び続ける力(学習力・習慣化力)」

これは40代、50代のミドル、シニアが令和を勝ち抜く5つの力でもあります。

肩書きうんぬんではなく、40代、50代のミドルやシニア 世代が組織の中でバリューを出すには、「幹部人材」か「経営人材」である必要があります。「幹部人材」と「経営人材」、その違いは何か?

幹部人材とは、会社の「問い」に答える人です。経営が求めるお題がある。それを託され、成果を出すことにコミットするリーダーです。一般的には部長や課長の立場にある人たちがこれに当たります。

では経営人材とは? それは、会社の「問い」を立てる人です。我が社は今、何をすべきか。今後、何を目指してどこへ向かうべきなのか。目的や方向づけを行うリーダー。当然、社長がその任を負いますが、社長だけでなく、事業部門の長、組織の最終責任者である立場の人が、この立ち位置で思考し動ければ、会社はなお強くなるでしょう。

あるいは組織上の役職・立場が組織の最終責任者でなくとも、その問題意識や市場、顧客を見る視座の高さから、自社の今後の取るべき舵取りについて提言し、新たな事業の提案をするなどで自社を大きな変革に導く若手リーダーもいます。彼らこそ、実は「真の経営人材」とも言えるのです。

さて、では「幹部人材」「経営人材」、それぞれのあり方を見ながら「経営者力」の5つの力をご紹介してみましょう。

「やり切る力(遂行力)」と「まとめる力(リーダーシップ力)」で勝負の「幹部人材」

「やり切る力」とは、業務遂行力。絵に描いた餅で終わらせず、決めたことを徹底的に実行する力です。

物事は、当初描いた通りに進むとは限りません。むしろ、そうはいかないことのほうが多いでしょう。そのときに「やっぱり駄目だった」「あいつの意見は違うと思うんだ」などと投げ出してしまったり、他人に責任をなすりつけたりするミドルやシニアも少なくないように思います。

できるミドル、成果を出している幹部は、こういう局面での踏ん張りが素晴らしい。「そうか、やっぱり、ここはうまくいかないか。では、こうしてみようじゃないか!」と速やかにチューニングを行い、軌道修正した施策を実行に移します。まるでゲームを楽しむように事業ステージをクリアしようとする力は、現場を勇気づけ、成功への道を切り開きます。

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