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定年楽園への扉

定年シニア、不機嫌な顔は損 作り笑いでも福来たる 経済コラムニスト 大江英樹

2019/5/16

だとすれば、ここは作り笑いでもよいのでにこやかな表情を作ってみてはいかがでしょうか? 私は仕事柄、執筆だけではなく、年間140回以上も全国で講演をしていますが、講演に出かける日の朝は、顔を洗う時、鏡に向かってほほ笑む練習をします。60代後半のいい年齢のおじさんが鏡に向かってほほ笑むなどというのは気持ちが悪いと思われるかもしれません。でも講演するにあたって、仏頂面で話すよりもにこやかに、そして穏やかな笑みを浮かべて話す方が、聴衆もリラックスできますし、楽しんで聴いてくれます。これは過去に3000回以上の講演をやってきた私が強く実感することです。

■伝統話芸を聴こう

とは言え、長年にわたって真面目に仕事をしてきたサラリーマンにとって、面白くもないのに作り笑いでもいいから「笑え!」と言われることには抵抗があるでしょう。だったら、実際に面白い話を聴いて心から笑うようにすればいいのです。それも最近のテレビに出てくるバラエティーのお笑いではなく、落語や漫才などのように昔からある「笑いの話芸」を聴くべきです。そうした伝統的な話芸には本当に面白いものがたくさんあるからです。寄席に出かけるもよし、近くにそういうところがなければDVDやCDを利用するのもいいでしょう。最近であればYouTubeでもたくさんの落語や漫才を聴くことができます。定年後に趣味がないといって困っている人にとっては一石二鳥ではないでしょうか。

「笑ったら損」とばかりに不機嫌な顔をしているシニアのところには恐らくいつまでたっても楽しいことは訪れないでしょう。孤独になりがちな定年後のシニアこそ、いつもにこやかに笑っていることが大切です。

次回の「定年楽園への扉」は次回は5月30日付の予定です。
大江英樹
野村証券で確定拠出年金加入者40万人以上の投資教育に携わる。退職後の2012年にオフィス・リベルタスを設立。著書に「定年3.0 50代から考えたい『その後の50年』のスマートな生き方・稼ぎ方」(日経BP)、「定年男子 定年女子 45歳から始める『金持ち老後』入門!」(同、共著)など。http://www.officelibertas.co.jp/

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