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カリスマの直言

異次元緩和、円安が招く消費悪化リスク(加藤出) 東短リサーチ社長チーフエコノミスト

2019/5/13

食品では値上げの動きが広がっている(東京都内のスーパー)
「消費心理の悪化など事実上の円安誘導策のデメリットに注目する必要がある」

日銀が異次元緩和を打ち出してから2019年4月で7年目に入った。円相場は異次元緩和開始前の1ドル=95円程度から円安が進み、足元では110円前後で推移している。日銀は公式には金融政策の目的は物価の安定であって為替相場ではないとの立場だが、大幅な金融緩和が結果的に円相場の下落につながることを意識しながら政策を運営しているといえるだろう。こうした実質的な円安誘導策が輸出企業を中心に企業収益を支え日本株の上昇要因となった面はあるが、デメリットがあることも指摘しておきたい。

■変化した物価への意識

「消費動向調査」(内閣府)に物価の見通しを尋ねる質問がある。「上昇する」との回答から「低下する」を差し引いたDIがグラフの赤い線である。これをみると、16年秋以降上昇傾向が続いている。

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