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父から娘へ 元USJマーケター森岡氏が語るキャリア論 紀伊国屋書店大手町ビル店

2019/5/10

だが、その後に本書の山がある。表題と同じく「苦しかったときの話をしようか」と題された第5章だ。「人はどういうときに最も苦しいのか?」。それは「自分自身で自分の存在価値を疑う状況に追い込まれたとき」だという。そんな状況に追い込まれた自分の体験3つを語ってみせ、追い込まれたとしても「きっと何とかなる」と伝えてくれるのだ。

強みを知り、生かし、磨き、キャリアを開いていく。その一方で自分の「弱さ」とも向き合い、もっと高く飛べ。著者のメッセージは直接には娘に向けられているが、この本を手に取った多くの若い人や日本の未来へも向けられている。

「マーケティングのプロが書いた自己啓発書。そこに魅力を感じた人が多いようだ」とビジネス書を担当する西山崇之さんは話す。金融関連の本が売れ筋の同店では、珍しいベストセラーだ。

■金融の未来図分析した新刊が上位に

それでは、同店のベスト5を見ておこう。10連休は営業していなかったので、連休前の1週間のランキングになる。

(1)働きアリからの脱出 個人で始める働き方改革越川慎司著(集英社)
(2)未来経済都市沖縄安里昌利著(日本経済新聞出版社)
(3)苦しかったときの話をしようか森岡毅著(ダイヤモンド社)
(4)アマゾン銀行が誕生する日田中道昭著(日経BP社)
(5)FACTFULNESSH・ロスリングほか著(日経BP社)

(紀伊国屋書店大手町ビル店、2019年4月22~28日)

1位の本は、自分から動いて個人で働き方改革し、業務効率を上げるスキルを伝授する。元沖縄銀行頭取が沖縄経済のポテンシャルと未来を分析・解説した本が2位だ。3位と4位に近刊が並ぶ。今回紹介したキャリア論が3位。4位の本は、米中のプラットフォーマーや日米の既存銀行、フィンテック企業などの動きを追いながら、次世代金融の戦いの構図を示した内容だ。5位に『FACTFULNESS』。発売から4カ月、依然ランキング上位が続いている。

(水柿武志)

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