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令和・平成・昭和をつなげ 「八王子ナポリタン」の旅 探訪!ご当地ブランド(3)

2019/5/11

「ミッキー」の八王子ナポリタンは、懐かしの昭和レトロから絶えず進化を続ける

中野さんは横浜生まれの八王子育ち。調理師学校を卒業し、栄養士資格も取った後は静岡県沼津市のホテル、横浜のレストランでイタリアンを5年ほど修業。その後、八王子の高等専修学校で9年間、和洋中の調理の教員を務めた。「店を始めたのは自分の現場が欲しくなったから。料理教室も開けるような店を。いざスタートしたら余裕はなく、今年4月18日に初めて料理教室ができました」。2月には市民が選ぶ「お店大賞」(洋食部門)を受賞。SNS(交流サイト)で八王子市が発信する「八王子8秒動画」にも登場し、はちナポの宣伝に一役買っている。

「王道」派の1つが、八王子駅北口から徒歩15分のパブ&レストラン「ミッキー」だろう。八王子生まれの根津光男さんが1980年に開業した老舗店だ。脱サラして、調理師免許を取った後は永田町や赤坂の洋食レストランなどでコックとして腕を磨いた。

ビーフストロガノフ、ハンバーグなど様々な本格洋食メニューの誘惑に負けそうになるが、ぐっとこらえてはちナポを注文。十数分後に配膳されたそれは、ザックリ刻んだ紫タマネギが乗った一見、昭和レトロなナポリタンと、サラダに味噌汁。しかし、ケチャップに独自レシピのナポリタンソース、デミグラスソースが混じったパスタをほお張ると、昭和、平成と時代を経て進化してきた味にはまり込む。

「絶えず研究していますよ。最初、永田町の味で出したナポリタンは、八王子では『薄い!』と言われましたしね」と根津さん。店は八王子出身のバンド「フラチナリズム」や「フラチナ族」と呼ばれるファンのたまり場でもあり、テレビでの露出度も高い。その帰途の電車の中で、筆者は令和を迎えた。腹をさすりながら。

はちナポに総じて言えるのは、それぞれに個性があることだろう。静岡県富士宮市出身の近藤悦教さんが2003年に八王子で開業した居酒屋「菜の家」では、富士宮焼きそばの極太麺を使い、カレー風味のトマトソースとケチャップソースを混合させた「Wソースナポリタン」を提供している。

「菜の家」では富士宮焼きそばの麺を使った2種類のはちナポが味わえる(写真は特注品、夜のみ)

「もともと富士宮焼きそばでナポリタン焼きそばをやっていたので、『はちナポ』を始めるに当たって考案しました」(近藤さん)。2年ほど前に第2弾「鶏塩チーズナポリタン」という新メニューを考案した。刻みタマネギ、チーズ、キャベツ、鶏肉、青のり、ピーマン、水菜などが絡まるピリ辛なハーモニーだ。腹に自信があれば、食べ比べも一興か?

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