築36年のアパートを満室に 空き家再生は工夫次第不動産コンサルタント 田中歩

写真はイメージ=PIXTA
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総務省がこのほど、2018年の空き家数を発表しました。空き家は約846万戸、空き家率は13.6%でした。13年の前回調査では約820万戸、13.5%でしたので、数、率ともに増えたことになります。空き家が問題視されるのは、空いたまま利用されないのは経済的な損失となるうえ、環境が悪化したり犯罪の温床になったりすることでその地域の価値が下がる点にあります。

大都市圏でも空き家は多い

空き家というと、都市圏から離れた郊外や、さらにその外側にある地域に多く存在するかのように思う人も多いと思います。しかし、実は都市部にも空き家は多いのです。

平成30年 住宅・土地統計調査より筆者作成

上記の表のように、東京都区部の空き家の総数は東北6県の合計よりも多いのです。古くなったアパートやワンルームマンションなど、空室になって久しい物件は案外、身近にあると考えてもよいと思います。このため、都市部に住んでいる人でも空き家の問題とは無縁ではいられないのです。

ところで、なぜ空き家が増えるのでしょうか? 一つには、実際に存在する世帯数以上に住宅をつくりすぎているという指摘があります。これはこれで問題ですが、もう一つの重要な問題は空き家の所有者が問題意識を持っていない場合が多いことです。