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まず靴底の減りチェック 足が元気なら健康で長生き いつまでも歩けるための健足術(1)

日経ヘルス

2019/5/20

写真はイメージ=PIXTA
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歩行能力は人が元気に生きる上で重要なファクターであり、足は繊細で我慢強い――。そんな自分の足を健康に保つための「健足術」の連載1回目は、足の役割や重要性について説明する。

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最近、いつ自分の「足」を見ただろうか。常に目にする手とは異なり、おざなりにしがちな「足」。しかし、ちょっとした靴ずれでも歩くたびに痛み、「足」の重要性に気づかされた経験もあるはずだ。

下北沢病院はそんな「足」を専門的に治療する数少ない医療機関だ。日本では一般に、巻き爪や水虫は皮膚科、外反母趾なら整形外科、下肢静脈瘤は血管外科……など、足の病気を各科でまたがって診ている。だから、自分で症状から判断し、受診する診療科を決めている現状がある。しかし、同院では総合的に「足」を診るのが特徴で、これは米国流だ。

「米国には、足病医(そくびょうい、ポダイアトリスト[※])という、足を専門に診る医師がいます。眼科は目という臓器を専門的に診るが、それと同様、足を一つの臓器ととらえて診るというわけです」と同院理事長の久道勝也さんは話す。

[※]米国には「足病学(ポダイアトリー)」という、“足”に特化した学問があり、約1万5000人の足病医(ポダイアトリスト)が足に関する診療に従事している。

久道さんは十数年前、米国に留学していた際、ある老年内科の医師に助手としてついた。すると、その医師は、必ずといっていいほど、外来を受診した高齢患者さんの診察を足病医に依頼したという。そこで、足病医は、患者さんの「足」に傷がないか、変形はないか、爪の状態はどうかとチェックし、さらに「歩行」動作に問題がないか調べた。

「そのとき、確かに『足』と『歩行』の状態は、人が元気に生きるうえで、非常に重要なファクターだと気づきました。人間は老いて、いろんなことが少しずつできなくなる。医師の目から見ると、多くの人は、「人生の最後の3つの階段」を下りていくことになります。まず、骨折などをきっかけに、歩けなくなる。すると自分でトイレに行くことが難しくなり、排せつに他人の力を借りる必要が出てくる。その次に自分で食べることができなくなり、死を迎えます」と久道さん。

■靴底のチェックも、歩く姿勢がわかる

まず、できなくなるのが「歩行」ということになる。「だから、歩行=歩く機能を維持できれば、この階段を下り始めるのを遅らせることができるはずです」(久道さん)。

では、それを維持するにはどうすればよいのか。久道さんは、「意外に思われるかもしれませんが、毎日歩き続けることが一番の対策なのです。歩行機能を維持するためには、歩行し続けること。使わなければ、機能は退化します。だから、1日一定の時間をウオーキングに費やしてほしい。歩数にこだわることはありません。快適に痛みなく歩き続けられるなら、どんどん歩きましょう。逆に痛みがでたら無理をせず、休みを入れてください」と説明する。

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