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年金いくらもらえる? 加入期間や給与で試算可能

2019/5/8

年金加入者の手元には年1回、ねんきん定期便が届く

40代会社員ですが将来いくら年金をもらえるのか気になります。「ねんきん定期便」を見てもよく分かりません。自分で計算する方法はありますか。

厚生年金に加入して働く会社員の場合、老後にもらう年金は老齢基礎年金と老齢厚生年金です。国民年金に入る自営業者やフリーランスなどは老齢基礎年金が対象です。金額はおおまかに言えば納めた保険料額に比例します。

年金加入者の手元には年1回、ねんきん定期便が届きます。50歳以上の人の場合、このまま60歳まで働いたとして計算した見込み額が載っていて参考になります。

50歳未満だと過去に納めた保険料の実績に基づく金額は分かりますが、定年まで働いた場合の金額も知りたいでしょう。それを概算する方法を図に示しました。

基礎年金の計算は単純です。20歳から60歳まで40年(480カ月)保険料を納めた場合にもらう満額年金(2019年度で78万100円)をベースとし、実際に納める月数に比例させます。

厚生年金はやや複雑です。毎月の保険料が、加入者一律の基礎年金とは違い、収入水準によって変わるからです。まず会社で働いている間の平均の額面給与(平均標準報酬額)を把握し、一定率を掛け、さらに退職までの勤務月数を掛けて年金額を求めます。

大卒後22歳で入社して現在40歳、今後60歳まで働く予定のAさんを例に考えます。平均給与額が厳密にいくらになるかは未定なので、「最近もらっている給与を概数として計算に用いるとよい」と社会保険労務士の井戸美枝さんは話します。

Aさんは給与が47万円、勤務月数が456カ月(38年)で、学生時代に保険料は納めなかったとして計算しました。その結果、基礎年金は74万1100円、厚生年金は117万4700円で合計191万5800円です。月額にすると16万円弱です。

ずっと自営業や専業主婦の人は基礎年金のみ計算します。厚生労働省が厚生年金の「モデル世帯」として年金額を例示するのは、会社員と40年専業主婦として連れ添った妻がそれぞれ受け取る年金を合計した額です。大卒後10年会社に勤めて辞めたような人は当時の給与を基に勤務月数分の厚生年金を計算します。

最近は定年後も厚生年金に加入して働く人が増えています。65歳まで5年(60カ月)、月額24万円もらい働くとして計算すると厚生年金は年7万8900円となり、これまでの金額に上積みできます。原則60歳までの保険料で計算する基礎年金は増えません。

計算式から分かるのは名目額で、手取り額は異なります。井戸さんによると「税金と社会保険料がおよそ1割、収入が多い人は2割近く引かれることが多い」そうです。

[日本経済新聞朝刊2019年4月27日付]

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