2019/5/6

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アノマリーは「根拠が乏しい不思議な現象」とされてきたが、近年では行動経済学を使って説明しようとする動きが活発だ。ほかの投資家と同じように行動しようとする群集心理が影響しているとの分析もある。2017年にノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラー米シカゴ大教授も行動経済学の観点からアノマリーを分析した。

日本特有の経験則もある。2月の半ばから3月後半にかけて起きる「配当・優待効果」だ。智剣・Oskarグループの大川智宏氏は「特に時価総額が小さい中小型株で有効性が高い」と話す。3月期決算企業の場合、3月末に迎える権利付き最終売買日に向けて高配当株や優待株が需給に伴って上昇し、その日を過ぎると反対に下落するというもの。短期筋のヘッジファンドなども使っている。

2017~18年に国内で話題になったのが「月初の株高」だ。毎月第1営業日の日経平均株価が上昇するというもので、18年2月まで20カ月連続で続いた。投資信託で毎月積み立て型投資を手掛ける個人投資家の多くが1日に買い付け日を設定し、資金が流入するのが背景にあるとされる。

10連休明けとなる7日。過去に例がないだけあって、株式市場への影響を心配する声は少なくない。日本では「5連休以上のゴールデンウイーク明けの相場は株安になりやすい」というアノマリーもある。

ニッセイアセットの吉野氏は「アノマリーだけで株価変動を考えることはできないが、投資戦術を考える上でアノマリーの理由を整理・分析することは重要だ」と話している。(長谷川雄大)

[日本経済新聞朝刊2019年5月4日付]