コスパも魅力 梅雨前に買いたい防水素材のビジネス靴
梅雨の前にそろえたい大人向け防水シューズ
梅雨が近づいてきた。この季節に出番が多くなるのが、仕事に履いていっても違和感のない防水シューズだ。前回は本革のビジネスシューズを紹介したが、今回はPVC(ポリ塩化ビニール)を使った防水シューズを紹介する。価格は1万円前後。本革靴のようなルックスを持ち、コストパフォーマンスが非常に高い。
やわらかな履き心地で手入れも簡単
まず紹介するのはレインブーツ・ブランドの製品。レインブーツというと長靴タイプをイメージする人が多いかもしれないが、レインブーツ専門ブランドのレインファブスを手がける、ラズドライブのクリエイティブディレクター、中村藍氏によると「2018年からレディースで短靴タイプの需要が急激に高まり、その流れを受けて、最近はメンズも気軽に履ける短靴タイプが人気」だという。こうした背景から同社では短靴タイプのラインアップを拡充している。18年11月に発売された「SE-GU(セーグ)」もそのひとつだ。
素材に使用したPVCは、防水性・柔軟性に優れた独自配合。本革と見間違えるほどの質感を実現した。
足入れしやすいようにやや甲幅にゆとりを持たせた足型に、PVCを流し込み本体を作製している。アッパーとソールにつなぎ目のない一体成型構造なので、つま先やブローグ(飾り穴)などから水が浸入する心配もないという。
ウイングチップの装飾でスマートな印象に仕上げると同時に、履き心地も追求している。靴内部360度にインナークッションを施し、足全体を包み込むようにしているため、フィット感が高く、足ブレしにくく歩きやすい。インソールにはクッション性の高い抗菌防臭タイプを採用。長時間着用しても疲れにくく、靴内環境を清潔に保つ工夫を施している。
本革ではないため手入れが簡単。多忙な人や出張先で履くために購入するビジネスパーソンも多いという。
「3月から次第に売り上げが伸び始め、現在は毎日お問い合わせをいただいている状況です。梅雨時期はもちろん、秋冬はブーツ感覚で履くことができるなど、シーズンレスで使えるのも人気の理由でしょう」(中村氏)。
上品なルックスと高いコスパ
人気セレクトショップ、ナノ・ユニバースが展開する本作は、ソールだけでなくアッパー部分にもラバーを使用した、防水仕様のストレートチップシューズ。アッパーとソールのつなぎ目がない一体成型製法で作られているため、雨の日でも靴底から水が染み込むこともない。
素材はPVCだが、見た目はまるでレザーそのもの。つま先部分のグラデーションなど、本革シューズの焦がし加工を思わせるリアルな仕上がりだ。上品なデザインでビジネスシーンにも難なく使用でき、雨の日の通勤を快適にしてくれる。
「ストレートチップを始め、Vチップやコインローファーなど、さまざまなレインシューズを販売していますが、売り上げは非常に好調です」(ナノ・ユニバースのプレスチーフ、和田隼氏)
主な購買層は、スーツで出勤するビジネスパーソン。人気の理由について「レザーシューズにしか見えないクオリティーでありながら、価格が税別で1万円を切っていること」と和田氏は分析する。「雨用シューズにそこまでお金をかけたくない、でもデザインにもこだわりたいという心理にマッチしているのではないでしょうか」
本革のようなツヤと縫い目
PVCのなかでも強度に優れた素材を使ったクチデザインのチャッカブーツ。美しいツヤとリアルな縫い目は、まるで本物の革靴のようだ。
前に紹介した2足と同じく、この靴も一体成型で作られている。継ぎ目がないため、ひび割れに強い。使用しているPCVは耐光性に優れており変色もしにくい。マイナス10度程度まで対応するので、雨の日だけでなく雪の日にも履くことができる。真夏以外のオールシーズンで活躍するだろう。
取り外し可能なインソールはクッション性に富み、防水シューズとは思えないほど履き心地も優れている。
チャッカブーツタイプなので、ビジネスはもちろんカジュアルにも合わせられる。晴雨兼用だけでなくオンオフも兼用できる、汎用性の高い一足。「フォーマル・カジュアルどちらでも履けるので使いやすい」「営業職なので、雨が降ったときのために会社に1足置いている」との声もあるという。
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(ライター 津田昌宏、写真 宮前一喜=APT、スタイリング 宇田川雄一)
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