難関大より世界人材めざせ 三田国際、改革4年の軌跡三田国際学園の大橋清貫学園長に聞く

三田国際学園の大橋清貫学園長
三田国際学園の大橋清貫学園長

伝統的な女子校から、「世界標準の教育」を掲げる共学校へ転換し、注目を集める学校がある。4年前にスタートした三田国際学園(東京・世田谷)だ。学園長の大橋清貫氏は、東京の難関校の一つになった広尾学園(東京・港)の改革の立役者だ。広尾学園を離れた大橋氏が次の舞台に選んだのが、定員割れの窮地に陥っていた三田国際の前身、戸板中学校・戸板女子高校だった。

4教科を英語で教えるクラスも

三田国際の英語名は「MITA International School」だ。その名の通り、校内では英語が飛び交い、海外にルーツを持つ生徒の姿もある。英語を母国語とする教員は現在21人いる。看板ともいえるインターナショナルコースのうち、英語力が上位のクラスでは英語、数学、理科、社会の4教科は英語で授業を行う。

そんななか、異彩を放つ中学1年生のクラスがあった。「先生の好きな元素はなんですか?」。今春入学したばかりの生徒の質問に、担任で物理を教える佐藤充恵先生が目を白黒させている。

このクラスは、算数や理科が大好きな生徒を集めたメディカルサイエンステクノロジーコース(MSTC)だ。生徒の一人は「このクラスでは、何の話をしていても理科につながっていく。それが楽しくて仕方ない」と目を輝かせる。

「算数や理科は抜群にできるが、ほかの教科の点数が伸びない。毎年、それで不合格になるような子が何人かいた。12歳の時点でたまたま社会や国語が苦手だっただけで、理数系の抜群の才能を埋もれさせてしまうのはもったいない」。そこで2019年2月の入学試験から、従来の4教科入試に加えて本科で「算数だけ」の入試を始め、「算数と理科」で入試を行うMSTCを新設した。

同校はインターナショナルコースで有名になったが、開校当初から、医学をはじめとする理系の進路を目指す生徒が多いという。「世界で通用する教育を掲げているためか、保護者の方たちがイノベーティブ(革新的)な仕事をする方たちが多い」(大橋氏)ことも背景にありそうだ。

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