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ハーバードビジネススクールの校標前でほほ笑むエイミー・アサワテワウィスさん

ハーバードビジネススクールの校標前でほほ笑むエイミー・アサワテワウィスさん

世界のビジネススクールの中でもトップクラスの人気と実力を誇る米ハーバードビジネススクール。同校には、トヨタ自動車、楽天、新幹線の清掃会社、JR東日本テクノハートテッセイなど、日本のビジネスを題材にした授業が少なくない。ハーバードビジネススクールの学生は日本から何を学んでいるのか。海外のビジネススクールを精力的に取材している作家の佐藤智恵氏による同校の学生へのインタビューをシリーズで紹介する。2回目は大の日本ファンと言い切るタイ人留学生のエイミー・アサワテワウィス氏(28歳)だ。

印象的だった岩崎弥太郎の事例

――まもなくハーバードビジネススクールを卒業されますが、この2年間で印象に残った日本関連の授業はありますか。

エイミー・アサワテワウィス Aimmy Asavatevavith 1990年バンコク生まれ。2013年チュラロンコン大学卒業。経営コンサルティング会社、大手流通企業で活躍したのち、17年ハーバードビジネススクール入学。19年MBA取得予定。

「私はタイ出身なので、全般的にアジア系企業の事例に興味をもちました。文化や価値観をとてもよく理解できるからか、心に響くのです。日本関連では、JR東日本テクノハートテッセイ、トヨタ自動車、日本の高度経済成長、それから三菱グループの創業者、岩崎弥太郎の事例が印象に残っています」

――岩崎弥太郎の事例はジェフリー・ジョーンズ教授の人気授業「起業家精神とグローバル資本主義」で教えられていますね。

「この授業は本当に面白かったです。タイ人は三菱といえば、自動車や電化製品を思い浮かべますが、三菱グループが海運業から始まっていたなんで知らなかったです」

「岩崎弥太郎の人生を学ぶ中で、特に興味深かったのは、三菱を創業してしばらくは、故郷の土佐から主に人を雇用したことです。維新をともに生き抜いた仲間だから信用できると。私はハーバードビジネススクールに入学する前は、タイの大手流通企業で管理職として働いていましたが、傘下のスーパーマーケットでも同じ採用方法をとっていたことに気づきました。優秀な人がいれば、その人から故郷の町の知人や親族などを紹介してもらって、面接することが多かったのです。たとえば、店長が自分のおいを推薦したり、レジのスタッフがめいを推薦したり。もちろん、面接の結果、採用に至らないケースもあるのですが、現場の良い人材を採用するのにとても効率的な方法だったと思います」

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