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抹茶ブームのシドニー 名店元料理長の日本人仕掛ける

2019/5/8

抹茶ブームにわくシドニーで人気の「cafekentaro」 そこの名物「抹茶のフレンチトースト」(16豪ドル/約1250円)

「世界一の朝食」としてパンケーキなどが有名なオーストラリアの大人気レストラン「Bills」(ビルズ)。行列のできる店として日本でも知られているが、そのシドニー総本店の料理長が日本人だったということをご存じだろうか。

高山健太郎さん(通称、ケニーさん)は、2012年にBillsから独立し、現在、カフェレストランをシドニー中心部で経営している。東京で言えば表参道のようなオシャレな飲食店が林立するサリーヒルズというエリアで、1店目の「Cafe oratnek」(カフェ オラトネック)と、その近所に2店目の「cafekentaro」(カフェケンタロウ)を展開。彼のジャパニーズ・フュージョン料理は人気を博し、中でも抹茶スイーツは瞬く間に話題を呼び、シドニーで抹茶ブームの火付け役としても知られている。

緑美しい街路樹に囲まれている「cafekentaro」を訪問してみた。木漏れ日が店内に差し込み、窓はすべて開放されているので店内にもそよ風が吹いていて、とても気持ちがいい。そしてキッチンからケニーさんがとびきりの笑顔で出迎えてくれた。

「cafekentaro」のもう一つの抹茶メニュー「抹茶シュークリーム」(6.8豪ドル/約530円)

「cafekentaro」の抹茶メニューは常時約4種類(ちなみに「Cafe oratnek」でも5種の抹茶メニューを用意)。うま味のある静岡産のこだわり抹茶を使用した「抹茶のシュークリーム」(冬季限定)は、ボリュームはたっぷりだが甘さ控えめで、ほろ苦い。レギュラーメニュー「抹茶のフレンチトースト」は、抹茶の粉末を卵液に加えて24時間おいてよくなじませてからパンを浸し、オーブンで焼いたふわふわの緑色トースト。春夏は抹茶ムースを、秋冬には抹茶ガナッシュ(=生チョコレート/冒頭の写真を参照)が添えられ、季節に応じて一番おいしい食べ方を提案しているので客が飽きない。

世界的な抹茶トレンドの中、シドニーでは、抹茶ドリンクや抹茶ケーキを販売するカフェなどが多く見かけられるようになっている。ケニーさんの抹茶スイーツは「甘すぎない、苦みを楽しむ大人味」として差異化に成功している。

その魅力にいち早く気づいたのは、意外にも現地日本人ではなかった。「シドニー在住の中華系の人々の間で最初に話題になって、あっという間にシドニー中に口コミで広がったという感じです。中華系の人々はシドニーでも年々、人口が増えてきているようですが、日本文化や食トレンドなどに敏感で、中華圏以外の海外の都市でもトレンドを動かしているということは珍しくないようです」とケニーさん。

さらに特筆すべきは、シュークリームやミルフィーユの抹茶クリームは、オーダーが入ってからクリームを絞る点。できたてのフレッシュな状態で提供されるので、シュークリームの皮がいつでもサクサクとしており、クリームは冷たくてやわらかく、とろける触感を楽しむことができる。

「ドリンク用の氷やアイスクリーム以外、冷凍庫は使いません。電子レンジも置いていません。このようなスタイルは、Bills時代に学んだことです」とケニーさん。

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