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ミラーレス、販売数で一眼レフ超え トップはキヤノン 大河原克行のデータで見るファクト

2019/5/14

これまでは一眼レフカメラの需要層であった本格的に写真を撮影したいという人にとっても、ミラーレスカメラが選択肢のひとつに入ってきたわけで、この動きが加速すれば、今後のハイエンドカメラ市場の主戦場が、フルサイズミラーレスに移行することになるだろう。

また、フルサイズミラーレスは、2013年に、世界初のフルサイズミラーレスを発売したソニーの独壇場だったが、2018年秋以降、ニコン、キヤノン、パナソニックがフルサイズミラーレスカメラを発表し、主要メーカー各社から製品が出そろってきたことも、フルサイズ市場を加速することにつながっている。

ニコンのフルサイズミラーレス機「Z 7」

BCNによると、2019年3月におけるフルサイズの販売台数構成比は、9.8%とまだ低いが、1月の8.2%、2月の8.8%と月を追うごとに拡大している。4月以降、2桁になる可能性も高い。

■シェアトップはキヤノン

ミラーレスカメラの市場拡大とともに、メーカーの勢力図も変化してきた。

一眼レフカメラ市場はキヤノン、ニコンが2強だったが、その構図は大きく崩れている。

BCNの調べによると、2018年度(2018年4月~2019年3月)におけるミラーレス一眼カメラのメーカー別シェアは、1位が、EOS Kiss Mで幅広い層にミラーレスカメラを普及させたキヤノンで、32.8%のシェアを獲得している。フルサイズミラーレスのEOS Rシリーズを投入してラインアップを強化したことにより、シェア1位の地盤固めに余念がない。

2位はオリンパスで23.4%。マイクロフォーサーズのPENシリーズとOM-Dシリーズをラインアップしている同社は、フルサイズ市場には参入しない姿勢を打ち出している。マイクロフォーサーズへのこだわりが今後の製品展開でも注目される。

3位は、ソニーの23.0%。オリンパスと2位の座を僅差で争っている。APS-Cによるエントリーモデルによる普及戦略に加えて、ここにきて、フルサイズミラーレスに注目が集まりはじめたことで、この分野で先行したα7シリーズにとっては追い風となりそうだ。

4位はパナソニックで10.1%のシェア。ここまでが2桁シェアを獲得している。2008年に、世界初のミラーレスカメラを発売した同社だが、フルサイズミラーレスでは後発となった。先ごろ発売したフルサイズミラーレスカメラのLUMIX Sシリーズは、プロフェッショナルを強く意識した製品で、2019年4月には、東京・銀座に、同社初となるLUMIXのギャラリーおよびショールーム「LUMIX GINZA TOKYO」をオープン。プロフェッショナル向けサービス「LUMIX PROサービス」を実施するサポート拠点を同時に開設して、これまでほとんど手つかずだったプロカメラマンやプロビデオグラファー向け市場に本格的に打って出る姿勢を示した。

パナソニックもフルサイズ機を投入した

しばらく低迷傾向にあったデジカメ市場だが、ミラーレスカメラ市場だけを見れば、成長領域であり、カメラメーカー各社に共通しているのは、今後の成長が見込まれるミラーレスカメラへの投資を優先している点だ。また、2月下旬に開催された国内最大のカメラ展示会「CP+」には、各社のミラーレスカメラが一堂に展示されたことで、前年を上回る約7万人が来場するなど、ミラーレスカメラに対するユーザーの注目度も高まっている。

ミラーレスカメラが、デジカメ市場を活性化することになる。

(ライター 大河原克行)

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