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ミラーレス、販売数で一眼レフ超え トップはキヤノン 大河原克行のデータで見るファクト

2019/5/14

キヤノンは2018年、フルサイズのミラーレス機EOS Rを発表。ミラーレス機に本格的に力を入れ始めた

ミラーレスカメラの販売が好調だ。業界団体であるカメラ映像機器工業会(CIPA)の発表によると、2018年(2018年1月~12月)のミラーレスカメラの販売台数は、前年比8.6%増の59万台となり、前年比30.4%減と市場縮小が顕著な一眼レフカメラの47万台を上回った。同工業会が調査を開始して以来、ミラーレスカメラの販売台数が、一眼レフカメラを超えたのは初めてのことだ。

その勢いは、量販店店頭でも感じられる。

全国の量販店などにおける販売状況を調査しているBCNによると、2019年第1四半期(2019年1月~3月)におけるレンズ交換型カメラの販売台数実績のうち、63.5%をミラーレスカメラが占めており、ほぼ3台に2台がミラーレスという結果になっている。

一眼レフカメラの市場縮小に加えて、写真撮影機能が向上しているスマホに押されて需要が減少しているコンパクトデジカメに対して、ミラーレスカメラだけが市場を拡大している格好だ。量販店では、ミラーレスカメラの売り場拡大に余念がない。

■小型軽量で動画も得意

ミラーレスカメラが人気になったのには理由がある。

一つは、ミラーレスカメラならではの技術的な特徴だ。ミラーレスカメラは、従来の一眼レフカメラよりも小型化、軽量化が図りやすい。また、光学ファインダーに代わって搭載されている電子ビューファインダーを通じて、明るさや色味などを撮影前に確認することができるといった利便性の高さも特徴の一つだ。

そのため大きなボディーのカメラを持ちたくないというユーザーや、機動性を重視したいユーザーなどに人気を博している。プロカメラマンやハイアマチュアカメラマンの間でも、2台目のカメラとしてミラーレスカメラを活用するといった例も増えている。

また、ミラーレスカメラには、動画性能に優れた製品がラインアップされているのも特徴のひとつだ。動画サイトへの投稿などに利用したり、ビデオグラファーが利用したりする例も増えている。テレビの番組制作を行う関係者からも、「ロケハンや海外取材には、大型の撮影機材を持ち込めないため、ミラーレスカメラの動画機能を活用している」といった声が聞こえてくる。

エントリーモデルが購入しやすい価格設定となっている点も、ミラーレスカメラ市場拡大の要素のひとつになっている。

10万円を切る価格で、レンズ2本とセットで購入できるほか、特価品を狙えば、5万円以下でも、本体とレンズ2本のセット購入が可能だ。量販店では、スマホの写真では飽き足らないというユーザーが購入するケースが増えているという声が聞かれる。

ここでは、小型、軽量の特徴を生かして、手軽に持ち運びやすいデザインを採用していることから女性の購入も多く、従来のコンパクトデジカメの需要層も取り込んでいる。

■「フルサイズ」に注目が集まる

ここにきて、注目を集めているのが、「フルサイズ」と呼ばれる大型のイメージセンサーを搭載したミラーレスカメラである。

フルサイズとは、従来のフィルムカメラで最も多く普及していた35mmフィルム相当のイメージセンサーを搭載したミラーレスカメラのことを指す。これまでミラーレス市場をけん引してきたマイクロフォーサーズやAPS-Cに比べて、フルサイズは、より多くの光や情報を取り込むことができるため、明暗や濃淡をなめらかに再現し、より高画質な写真を撮影できる。「フルサイズセンサー搭載のカメラであれば、風景や人物撮影もより立体的に、細やかに表現でき、夜景撮影などでも、目に見たよりも明るく撮影するようなことも可能」(キヤノン)という点が特徴だ。

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