パラアート、新鮮な色に刺激 元乃木坂46若月さん「パラリンアートカップ」審査員が語る

SOMPOパラリンアートカップ2019の審査員を務める女優の若月佑美さん
SOMPOパラリンアートカップ2019の審査員を務める女優の若月佑美さん

一般社団法人障がい者自立推進機構は、スポーツをテーマにした障害者アート作品の芸術性を競うコンテスト「SOMPOパラリンアートカップ」を毎年開いている。2019年は9月20日まで募集する。アイドルグループの乃木坂46で活躍した後、女優に転身した若月佑美(わかつき・ゆみ)さんは前年に続き審査員を務める。二科展に7年連続で入選するほどの腕前で、応募作品から「新鮮な色使いに刺激を受けたい」と語った。

――何を重視して作品を審査していますか。

「タイトルも(審査するのが)好きなんです。自分が二科展に出している作品はジャンルとしてはポスターですから、自分の作品もデザインにプラスして言葉を入れています。そのときの言葉選びも作品に関わってきていますからね。あえて抽象的な言葉を選べば想像が広がりますし、逆に一見すると『何だろう、これは』というモチーフでも、ポンっと言葉がのるだけで何を表現しているのかがわかることもあります」

2018年に若月佑美賞を受賞した中川尚哉さんの作品「∞」

――2018年のコンテストで若月佑美賞を贈った「∞(無限大)」という作品は何が魅力でしょうか。

「スピード感を絵で表現するのは相当に難しいと思うのですが、風を切って力強さを表現しているのがパッと一瞬でわかるのが素晴らしい。そして『無限大』というタイトル。言葉としては『可能性は無限大』などとよく言いますが、あえて前には何も書かないで『無限大』だけ。だから『努力は無限大』とも見えるし、可能性も、未来も無限大に付けられます。それがすてきです」

「それにタイトルの『∞』が自転車の車輪に見えるのです。作者に聞かないとわからないですけれども、もし掛けてあるならば格好いいな。『受け手のご自由に』と言われたら、もっと評価したい」

――今年はどんな作品を期待していますか。

「今回の審査で私が刺激を受けたいな、と思っているのは色使いです。私は背景を黒にしたがるというか、周りを黒にして前に赤や黄を描くと立体感が出てくると考えていたのですが、逆に背景を白にして余白が多い作品を二科展に出したことがありました。書きたいものをそのまま出したのですが『こんなに余白を残す絵は新しい』と評価されました。本当は(余白を)埋めたくなって色をちりばめたくなるのに『引き算しているのは新しい』と言われ、そういう見方もあるのだと、作品を出す側として知ったのです」

「今度は審査する側で、色使いの新しさを(応募作品から)拾っていけたらいいな。空白が多いのに作品としては何よりも密度を感じる。そんな作品があったら私自身も刺激を受けると思います」