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話題のこの店この味

具も食べ方も進化形 人気カレー店が今度は豚汁専門店

2019/5/5

「ごちとん」は女性も入りやすいナチュラルで明るい雰囲気

こうして2017年3月に「ごちとん」はオープン。一般的な豚汁には豚バラの薄切りにイチョウ切りの野菜、短冊切りのこんにゃくが使われる。が、同店の2つの看板メニュー「西京味噌のごちそう豚汁」と「江戸甘味噌のごちそう豚汁」は、豚肉は骨付きスペアリブ、野菜はカレーに入っているようなゴロンとした乱切りで非常に個性的だった。

アッという間にSNS(交流サイト)などで「豚汁の常識を覆す!」「いい意味で裏切られた!」と評判になり、繁盛店の仲間入りをした。姉妹店だとはことさらにうたってはいないが、豚汁を飲み干すとどんぶりの底には「camp」という文字が書いてあって、campの常連は「ああ、やっぱりな」とニヤリとする。そんな遊び心のある仕掛けも話題になった。

食べ終わると丼の底には「camp」の文字

「campのときには野菜を食べるカレーというコンセプトが最初はなかなか受け入れられず、スロースタートとなりましたが、ごちとんはロケットスタートでしたね」

以来店は盛況にもかかわらず、先月はリニューアルのために1週間休業し、スペアリブにゴロゴロ野菜の看板メニューを大胆にも刷新してしまった。「10周年記念というノリで立ち上げてしまったところがあるので、2年たったところで一度見直してみようと思ったんです」と佐藤さんはリニューアルの理由を語る。

さて、生まれ変わったごちそう豚汁は、あぶった豚しゃぶ肉に大胆に半丁そのまま乗せた木綿豆腐、細切りのタマネギとハクサイ、糸こんにゃくに小口切りの青ネギが入ったもの。あぶった肉は香ばしく、野菜はリニューアル前と同様、甘さが引き立ち、とてもおいしかった。

代表の佐藤さんは日産自動車に入社 米ロサンゼルス駐在をへて、具だくさんスープの「スープストック」を展開するスマイルズに転職 その後、2007年に「野菜を食べるカレー camp」を開業した

しかし、今回のリニューアルの一番の違いは見た目や具材でなく、実は「だしのとり方」だとか。

「リニューアル前はスペアリブを煮た汁をだしにしていましたが、今はシンプルにコンブでだしをとっています。豚汁のおいしさについて休業中に研究した結果、ラード(豚肉の脂)、根菜類から出る味、味噌、コンブのうまみ、この4つがポイントだということが分かりました。この4つが入っていれば具を入れなくても豚汁の味になるんです」

なるほど、言われてみれば、リニューアル前は味も見た目も豚汁というよりは「みそ仕立ての和風シチュー」だったかもしれない。が、今の豚汁は野菜たっぷりというcampのスピリットをそのままに、より「和食」に原点回帰した形となった。

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