ヘルスUP

日経Gooday 30+

イメージ通りに動けない 加齢で衰える「巧緻性」とは

日経Gooday

2019/5/8

さらに付け加えると、12歳くらいからは心肺機能が大きく発達し始め、16~17歳くらいからが筋力が発達し始める時期だ。

幼少期に巧緻性を育むなら「ジャングルジム」がお勧めだ。写真はイメージ=(c)ziggymars-123RF

「昔は木登りをしたり、公園のジャングルジムで遊んだりすることで、自然と巧緻性が身についていました。特にジャングルジムは最適です。登ったり降りたり、潜って抜けたり。どの場所を抜けたら一番早く目的の場所に行けるかを考えたりすることが、巧緻性を高めることに役立ちます」(中野さん)

体を巧みに動かす能力は、神経細胞と神経細胞がつながることで発達していく。そして、幼少期にできた神経のつながりは、よほどのことがない限りなくなることはない。一度自転車の乗り方を覚えてしまえば、しばらく乗っていなくても、すぐにこぎ出せるのもそのためだ。

「幼少期に巧緻性が培われていると、思うように体が動かせますから、その後にスポーツを始めたときも、スキルを習得するのが簡単になるんです。でも最近は、外遊びをすること少なくなったので、子どもの巧緻性が低下し、それがそのまま大人になってからの巧緻性の低下につながっています。鉄棒の逆上がりができない子どもが増えていますが、実は親も自分ができないから教えられなかったりするのです」(中野さん)

それでは、幼少期に巧緻性をあまり獲得できなかった人は、スポーツをやってもうまくならないのだろうか?

「そんなことはないですよ。それまで未経験だった人が、40歳を過ぎてからゴルフやテニスを始めた場合、最初はぎこちない動きかもしれませんが、練習していくうちに素早く、スムーズな動きでプレーできるようになるはずです。プロ選手並みとはいかないかもしれませんが、巧緻性は高められるんです」(中野さん)

「もう年だから…」と諦めてはいけない。40歳を過ぎてからでも、巧緻性が衰えないように運動するだけでなく、スポーツを通じて巧緻性を高めることも可能なのだ。できる限り体を動かして、健康な状態を保っていこう。

(ライター 松尾直俊)

中野ジェームズ修一さん
スポーツモチベーションCLUB100技術責任者、PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー。フィジカルを強化することで競技力向上やけが予防、ロコモ・生活習慣病対策などを実現する「フィジカルトレーナー」の第一人者。元卓球選手の福原愛さんなど多くのアスリートから支持を得る。日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナーとして活躍。最新刊は『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP社)。

[日経Gooday2019年4月17日付記事を再構成]

医療・健康に関する確かな情報をお届けする有料会員制WEBマガジン!

『日経Gooday』(日本経済新聞社、日経BP社)は、医療・健康に関する確かな情報を「WEBマガジン」でお届けするほか、電話1本で体の不安にお答えする「電話相談24」や信頼できる名医・専門家をご紹介するサービス「ベストドクターズ(R)」も提供。無料でお読みいただける記事やコラムもたくさんご用意しております!ぜひ、お気軽にサイトにお越しください。


ヘルスUP 新着記事

ALL CHANNEL