Men's Fashion

和紙で肌着革命 吸水・速乾性高く、出張にもお役立ち

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マッシュスタイルラボが新ブランド「アンダーソンアンダーソン」

2019.4.26

古くから障子などに使われてきた和紙は、多孔質で、消臭・抗菌効果もあるとされてきた。その特性を最大限生かした肌着が誕生した。ブランド名は「アンダーソンアンダーソン」。もこもこした風合いの素材を使ったパステルカラーの部屋着「ジェラートピケ」で部屋着ブームを巻き起こした、マッシュスタイルラボの新ブランドだ。吸水・速乾に優れ、肌触りの良さが売り物という。出張時の需要なども見込むほか、ギフト用途も狙う。




この秋から展開する「アンダーソンアンダーソン」はメンズ、レディス、ベビーに対応。メンズではTシャツやボクサーショーツのほか、スエットの部屋着、パジャマ、靴下などをそろえる。価格はTシャツで1万円前後となる。植物染めの製品もあり、色は白、グレー、ピンクなど淡いトーンにした。

展示会会場の入り口に設けた、和紙糸や新素材を使ったインスタレーション

女性に人気のブランドを展開してきたマッシュスタイルラボが肌着を出すとあって、展示会には多くのバイヤーが集まった


特徴は和紙から成る新素材で、独自に開発したWASHIFABRICを使っていることだ。マッシュが和紙繊維の研究開発に取り組むITOI生活文化研究所(大阪府岸和田市、糸井徹社長)と共同開発した。ポリエステルを芯にして和紙繊維を巻いた糸を使っており、伸縮性が高いほか、吸水・速乾に優れる。体感重量はコットンに比べておよそ3分の1と軽い。

肌着はブック形の箱に入る。シンプルでスタイリッシュなデザインで、ギフト需要も狙う

マッシュスタイルラボが肌着を展開するのは初めてとなる。近藤広幸社長は「身につけることで肌が健やかになるという、肌着の概念が変わるブランドに育てる」と話す。秋から販売を開始し、東京・新宿エリアに1号店を出店、来年から店舗展開を始める。

ITOIは和紙繊維をさまざまな用途に応用する先駆的存在。和紙を使ったシューズ向けの素材は高級ブランドで採用された実績がある。

(Men's Fashion編集長 松本和佳)