30~40代はiDeCo適齢期 継続貯蓄できる家計にiDeCoで自分年金づくり(2)

日経マネー

写真はイメージ=123RF
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iDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)は職業などにより年間の拠出限度額があり、資金の余裕ができても限度額を超える積み立てはできない。つまり、「早く始め、長く積み立てることが元本を厚くする最大のポイントになる」とファイナンシャルプランナー(FP)の山崎俊輔さん。一方で、「年代によってはiDeCoより優先しなければならないことがある」とも語る。年代別に上手な付き合い方をみていこう。

20代から焦ってiDeCoを始める必要はない、と山崎さんは言う。なぜなら、その前にクリアすべき2つの課題があるからだ。

1つ目は家計を確立すること。「お金の出入りを管理して収支をプラスに整え、毎月一定額ずつ貯蓄できるようになること。それができて初めて、将来に向けた資産形成の入り口に立てる」と山崎さんは指摘する。

2つ目は生涯賃金を上げるためのキャリアデザインを考えること。「人生100年時代、今の20代は70代までトータルで50年ぐらい働く必要がありそう。年収100万円の差が、生涯賃金に換算すると数千万円の差に拡大する。iDeCoに積み立てるお金があったとしても、資格取得などキャリアアップにつながる自己投資に充て収入増を図る方が先決だ」(山崎さん)。

2つの課題をクリアした上で資金的な余裕があれば、iDeCoを検討しよう。

家計が苦しい時は中断も

30~40代はiDeCoへの加入を真剣に考えたい、いわば「iDeCo適齢期」。ただ30代になったばかりの頃は、結婚や子育て、住宅購入などの人生設計が固まっていない人も多いだろう。

「まずは20代と同様、コンスタントに貯蓄できる家計に整えた上で、子供の教育費の準備や住宅ローン返済のプランのめどを立てること」(山崎さん)。それがクリアできたタイミングが、iDeCoの始め時だ。「35歳ぐらいからスタートできれば積立期間が25年間取れ、理想的だ」と山崎さんは言う。

人生設計がなかなか定まらない場合、iDeCo開始のリミットはどこまで引き延ばせるのだろう。「45歳までには自分年金づくりに着手したい。掛け金の積立期間が60歳まで15年間あるので、投資信託で運用すればある程度まとまった資産がつくれるはず」(山崎さん)。

教育費の準備や住宅ローンの返済プランをきちんと立てたつもりでも、思わぬ出費に見舞われるなど一時的に家計が厳しくなることも考えられる。「その場合でもiDeCoのお金は引き出せないので、確実に老後資金は確保される。もし家計が厳しくなったら、所定の手続きを取ればいつでも積み立てを中断することもできる」(山崎さん)。中断までする必要がないという場合は、年に1回積立額を増減できるので、家計の状況に合わせて調整し、なるべく継続しよう。