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30~40代はiDeCo適齢期 継続貯蓄できる家計に iDeCoで自分年金づくり(2)

日経マネー

2019/5/9

iDeCoを始めるに当たり、悩ましいのは50代だ。50歳になったばかりのタイミングで加入するケースを除くと、積立期間は10年未満となりそれほどお金を入れられない。「iDeCoは加入期間が10年未満だと、年金や一時金の受け取りが61~65歳からとなるので、60歳以降のマネープランに支障を来さないか考える必要がある。60歳から受け取りまでの期間は掛け金の拠出ができないため所得控除のメリットはなくなるが、口座管理手数料は負担し続けなければならないことにも注意したい」(山崎さん)。

それでも検討の余地があるのは、会社員であれば、「50代前半で積立期間が6~7年以上あり、年間拠出限度額が27万6000円の人」。おおむね150万円以上の積み立て原資ができる。

一方、自営業者は50代後半でも加入を検討したい。拠出限度額が年間81万6000円と非常に大きく、限度額まで積み立てれば5年間でも400万円以上に。拠出時の所得控除の効果も大きいからだ。

人生100年時代となると積立期間が60歳になるまでというのは短い印象もある。「積立期間は65歳まで引き上げられる見通しなので、50代に入ってからでも遅くない時代が遠からず訪れそうだ。今の20~40代は65歳になるまで積み立てができると思っていいだろう」(山崎さん)。

◇  ◇  ◇

■投資信託で運用なら、55歳頃から利益確定を検討

iDeCoで積み立てた資金は原則60~70歳までの任意のタイミングで受け取り始めることができ、それまで運用も継続できる。

ただし、「投資信託で運用している場合、受け取る直前にリーマン・ショックのような株式相場の暴落が起こると、せっかく貯めた老後資金が減ってしまう恐れがある。55歳ぐらいになったら徐々に投信は売却して利益確定し、安全な定期預金での運用に切り替えるのも一つの戦略だ」と山崎さん。特に「○○ノミクス」と名付けられるような上昇相場が訪れたら利益確定のチャンスだ。

「今20~40代の人たちはiDeCoで本格的な長期投資と向き合うことになる。相場の大きな上げ下げも4~5回経験するはずなので、50代後半になった時の売り時の判断もできるようになっているはずだ」(山崎さん)

山崎俊輔さん
ファイナンシャルプランナー。フィナンシャル・ウィズダム代表。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。日経電子版で連載「人生を変えるマネーハック」を持つなど、執筆や講演で幅広く活躍。近著に『共働き夫婦お金の教科書』がある

(ライター 萬真知子)

[日経マネー2019年5月号の記事を再構成]

日経マネー 2019年 6月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP社
価格 : 750円 (税込み)


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