REITで不動産投資 数万円で「大家さん」に

ジャパン・ホテル・リート投資法人は4月、ヒルトン東京お台場(東京・港)を取得した
ジャパン・ホテル・リート投資法人は4月、ヒルトン東京お台場(東京・港)を取得した

不動産投資への関心が高まっている。立地がよく価値の下がりにくい優良物件を見極めて所有すれば、長期にわたって安定した賃料収入が期待できるからだ。もっとも、実物不動産に投資するには数千万円規模のお金が必要で、初心者にはハードルが高い。そこで選択肢になるのが株式のように小口投資ができる金融商品「不動産投資信託(REIT)」だ。

収益の大半を還元

REITは不動産投資のために設立された法人が運営する。投資家から集めたお金や金融機関からの借入金で実物不動産を取得し、家賃収入や売却益を投資家に分配。投資家はREITを通じて、わずかな割合とはいえ「大家さん」になるわけだ。

保有する不動産が高く売れたり、賃料が上がったりすれば法人の収益は増える。REITは収益の90%を投資家に還元すれば実質的に法人税がかからない。このため、収益のほとんどは分配金として投資家が手にする。三菱地所、三井不動産といった不動産株に比べると、REITは賃貸事業だけに集中投資し、利益の大半が投資家に直接還元される特徴がある。

空室率は歴史的低水準

REITは東京証券取引所に上場しており、証券会社に口座を開けば、REITの株価にあたる「投資口価格」でいつでも簡単に売買できる。3月末時点で63銘柄あり、1投資口当たりの価格は数万~70万円程度。実物不動産に比べて手がけやすい。

REIT全体の値動きを示す「東証REIT指数」は年初から上昇基調にあり、3月末には1932と、およそ2年10カ月ぶりの高値を付けた。けん引役はオフィス需要の高まりだ。働き方改革の影響もあり、新築や駅に近いなど利便性の高いオフィスの需給は逼迫。三鬼商事(東京・中央)によると、東京都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)の賃料は3月まで63カ月連続で上昇し、空室率も歴史的な低水準にある。

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