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バランス型投信、残高5年で倍増 リスク抑制が魅力 QUICK資産運用研究所 清家武

2019/4/24

写真はイメージ=123RF

株式や債券、不動産投資信託(REIT)などに分散投資する「バランス型投信」の人気が再び高まっている。純資産残高は2019年3月末で8兆円あまりと5年前に比べほぼ倍になった。値動きの異なる複数の資産に投資することでリスクを抑えながら一定の運用収益を目指すという特徴が、中長期の資産形成向きとされるためだ。リーマン・ショックに伴って純資産残高は一時4兆円割れまで減少したが、少額投資非課税制度(NISA)などをきっかけに個人マネーが流入している。

■複数の資産に分けて投資

まずバランス型投信の基本を押さえておこう。投資対象である株式、債券、REITは景気動向によって循環的な値動きをしやすい。例えば景気回復期には株式やREITなどの価格が上昇し、景気後退期には金利が下がって債券の価格が上がる傾向がある。

1つの資産に集中投資した場合、値上がりすれば大きな収益が得られる半面、値下がりすると、その分損失も大きくなる可能性がある。バランス型投信は1本のファンドで複数の資産に分散投資するため、こうした集中投資のリスクを回避できる。

また値動きの傾向の異なる資産に投資することで、それぞれの資産の値動きが相殺される分散投資効果により価格変動リスクの低減が期待できる。

■存在感強まる比率変動型

バランス型投信は資産配分の方針によって「比率固定型」と「比率変動型」の2タイプに大別できる。

比率固定型は当初設定した資産配分比率を基準に運用する。資産価格の変動などに応じて、比率が上昇した資産を売却するとともに下落した資産を買い増す「リバランス」を定期的に実施し、当初の配分比率を維持する。

比率変動型は景気動向や相場状況などに応じて配分比率を柔軟に変える。例えば運用者が景気の先行きに強気の判断をする場合は株式やREITの資産配分を増やし、弱気と判断する場合は債券の資産配分を増やす。株式相場が乱高下するなど金融市場が荒れているときは、より安全資産とされる債券の比率を増やすこともある。

ここ5年をみると比率変動型の存在感が強まっている。19年3月末時点の残高は4兆円と5年前の5100億円の約8倍に増え、比率固定型の4兆3000億円に迫る。

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