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食の達人コラム

オーストラリアの「酒サムライ」 強い味でファン開拓 世界で急増!日本酒LOVE(10)

2019/5/10

蔵元で酒造りに参加することも

ビショップさんは10代から日本のアニメが大好きだったという。日本に関連することを何でも学んだが、成長とともに和食レストランにも行くようになった。

初めて行ったメルボルンの居酒屋で衝撃を受けた。「西洋料理店ではたいてい前菜・メインディッシュ・デザートと流れが決まっているが、居酒屋には和食だけじゃなく、中華風やイタリアンのメニューもあって、好きなものを1度にミックスで注文できたから、もう、大興奮!心底、感動しました」

オーストラリアでは18歳から飲酒できる。ビショップさんは20歳前後でワインやビールだけでなく、日本酒デビューも果たした。居酒屋で最初に味わった日本酒は純米酒と本醸造だった。

「まだ日本酒のことは詳しくなかったけれど、とても飲みやすくて、酒のストーリーが興味深いと思いました」とビショップさん。当時、メルボルンでは「黄桜」や「大関」、「男山」、「沢の鶴」、「月桂冠」などメジャーな銘柄が味わえたという。

オーストラリアでの日本酒セミナーの様子

オーストラリア人は強い味わい(Big Character)を好む。だから初めて日本酒を楽しむ際も、最初から重厚感のある純米酒を楽しむこともできるそうだ。「オーストラリアは多民族国家で、街にはタイ料理や韓国料理、インドカレーなど様々な個性的な料理が存在するので、普段から強い味に慣れているのです。またワイン文化も定着しているのでフレーバー・インパクトの強さがとても大事」

ビショップさんは1996年にバックパッカーとして、北海道から鹿児島まで日本中を旅した。地域ごとに小さな蔵元があり、地元でしか飲めない地酒があることを知った。「日本酒にも色々な味わいがあることや、酒米によってフレーバーが変わることも学びました。日本酒がいかに奥深くて素晴らしいものかを知り、とてもエキサイティングでした」

旅から戻り、故郷・メルボルンで日本とつながるビジネスとして99年から飲食店を始めた。当時のメルボルンでは、日本酒は和食店でしか飲めない貴重な高級酒で、種類も限られていた。そこで、豊富な種類の日本酒をそろえる日本酒バーやカジュアルに楽しめる居酒屋をオープンしたのだ。

ビショップさんは2003年以降、昔から客としてお気に入りだった「Izakaya Chuji(忠治)」のオーナーとなった。「ここが私の『酒ジャーニー(日本酒とともに歩む人生の旅路)』の始まりでした」と語る。

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