働き方・学び方

プロが明かす出世のカラクリ

部下育成こそ出世の近道 「叱ってほめる」技を磨け 20代から考える出世戦略(57)

2019/4/23

「まあ、忘れていた間にやってくれていた定例ミーティングの準備は、しっかりできていたと思う。ルーチンの資料作成も期日通りに終わっていた。その部分はその調子で頑張ってくれ」

このように叱るとほめるのセットで叱った場合、まず、部下が上司であるあなたに対して好印象を持つことがわかっています。これを「ゲインロス効果」といいます。

少々古いのですが、1965年に行われたAronson & Linderによる実験では、否定のあとで肯定した場合、否定だけした場合よりも、10段階評価で約7.67という高い好意を示すことがわかっています。ちなみに好意段階が10段階で0.87というとても低い結果になったのは、先に肯定して、あとで否定した場合です。

わざとらしい、と思うかもしれませんが、それでも否定⇒肯定の順序で話すことを丁寧に守ってください。それは特に叱って、ほめる最後のタイミングにも気をつけるということです。

たとえばこんな風な言葉を最後に口に出してしまうとどうなるでしょう。

「(叱る言葉)」⇒「(ほめる言葉)」⇒「まあ良い点もあるんだから、もううっかり忘れるとかのミスはしないようにな!」

ついついこういう終わり方をしてしまう人が多いのではないでしょうか。

けれどもこのようにあらためて「叱る」側の話をしてしまったとたん、最悪の行動順序である「肯定⇒否定」が部下の記憶に残ることになってしまいます。

その点に気を付けながら、ぜひ実践してみてください。

平康慶浩
セレクションアンドバリエーション代表取締役、人事コンサルタント。1969年大阪生まれ。早稲田大学大学院ファイナンス研究科MBA取得。アクセンチュア、日本総合研究所をへて、2012年から現職。大企業から中小企業まで130社以上の人事評価制度改革に携わる。高度人材養成機構理事リーダーシップ開発センター長。

管理職・ミドル世代の転職なら――「エグゼクティブ転職」

5分でわかる「エグゼクティブ力」
いま、あなたの市場価値は?

>> 診断を受けてみる(無料)

「エグゼクティブ転職」は、日本経済新聞社グループが運営する 次世代リーダーの転職支援サイトです

NIKKEI 日経HR


働き方・学び方 新着記事

ALL CHANNEL