シチズン時計は最高位コレクション「ザ・シチズン」から、年間の誤差をプラスマイナス1秒に抑えたクオーツ式駆動装置(ムーブメント)を搭載した新モデルを2019年秋に発売する。創業100年にあたる18年に発表したムーブメントを量産化する。光発電腕時計として世界最高精度という。
新型ムーブメントは、精度をつかさどる水晶振動子に、一般的なクオーツ時計に使われる「音さ型」に代わり「ATカット型」を採用した。ATカット型は音さ型を大きく上回る周波数を持ち、高い精度を誇る半面、消費電力が大きいことが課題だった。
シチズンは水晶振動子の素材選びから設計、試験、調整を繰り返し、徹底した省電力化を実現。光のない場所でも約6カ月という駆動時間(パワーセーブモード時は8カ月間)を確保した。
性能と同時に美しさにもこだわった。微細な加工技術を駆使して、文字盤上の分を示す「切分(きりふん)」とぴたりと重なる秒針を実現、「純度の高い1秒」を表現した。
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