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AVフラッシュ

通勤やスポーツに 1万円台の完全無線イヤホン10選

NIKKEIプラス1

2019/4/21

1位のアップル「AirPods」
ケーブルが全くない「完全ワイヤレスイヤホン」。
絡まることもなく、快適に音楽や動画などが楽しめる。
通勤やスポーツにおすすめの製品を、専門家が選んだ。

■マイクで通話 ケースも充実

スマホとつなぐ線も、左右のイヤホン同士をつなぐ線もない「完全ワイヤレスイヤホン」が人気だ。GfKジャパンによると、2018年の販売台数は前年の3倍以上に伸びた。

イヤホンは近距離無線通信「ブルートゥース」を使ってスマホなどと接続する。大半の製品にはマイクがあり、手元にスマホがないときに着信がきても電話を受けられる。ビジネスにもプライベートにも便利なアイテムだ。

無線イヤホンは、音が中断する「音切れ」が起こりやすいデメリットがある。オーディオ評論家の山本敦さんは「安くても高品質の製品はある」と前置きした上で「最新の機器で1万円台後半だとある程度の品質はある」と話す。購入時は量販店などの店員とよく話し合ってから決めよう。

通勤時間が長い場合は、充電なしで音楽が再生できる時間も注目ポイント。ケースに充電機能があれば、イヤホンの充電が切れてもケースに入れて3~5回ほど充電できるものもある。

1位 アップル「AirPods」
710ポイント
iPhoneペアで楽々

2016年に発売され、完全ワイヤレスブームのきっかけとなった製品の第2世代モデル。見た目は変わらないが、iPhoneの会話型AI「Siri(シリ)」を声で呼び出し「音量を上げて」など指示が出せるようになった。スマホへの接続も速くなった。

iPhoneとの相性が抜群。ワイヤレスイヤホンは最初に機器を認識させる「ペアリング」が必要だが、充電ケースを開ければ近くのiPhoneに接続を求める画面が表れ「ほぼ意識せずに使える」(海上忍さん)。

iPhoneと接続して使う場合は、耳から外せば音楽再生が自動で止まり、装着すれば再開する。2回タップすると再生や曲送りができる。「着け外しもサッとできるし、ケースも飛び抜けてコンパクト」(高橋敦さん)。15分の充電で3時間再生できるのも便利。紛失時は「iPhoneを探す」機能で探すことができる。

接続の安定性や音質も向上し「自然に聞こえる。軽めのサウンドを好む人に特にオススメ」(楠元剛史さん)。一方「iPhone以外のスマホユーザーには向かない」という声も多かった。ワイヤレス充電タイプもある。

(1)1万9000円(2)白(3)5時間

2位 ソニー「WF-1000X」
640ポイント
声取り込み 電車で便利

ソニー初の完全ワイヤレス。周囲の騒音を聞こえにくくする「ノイズキャンセリング機能」を備える、完全ワイヤレスでは数少ない製品だ。

周囲の音を取り込む機能も。音を満遍なく取り込む「ノーマルモード」と、不要な騒音は減らしてアナウンスなどの声は取り込む「ボイスモード」がある。「通勤や通学で電車を利用する人向き」(鴻池賢三さん)。イヤホンのボタンで曲送りやSiriなどの操作もできる。音量調整はできない。事前に設定すればスマホのセンサーと連動して「止まっているときはノイズキャンセリング」「歩くときはノーマルモードの外音取り込み」など切り替えが可能。

「ワイドで量感がありきらびやかな音質」(大橋伸太郎さん)、「歯切れのいいサウンドで高音質」(折原一也さん)。つや消しタイプの本体とケースは「落ち着いた大人の雰囲気で美しい」(川田菜月さん)とデザイン性も評価された。

(1)1万9000円(2)ブラック、シャンパンゴールド(3)3時間

3位 NUARL「NT01AX」
630ポイント
デザイン◎ 音切れも防止

NUARL(ヌアール)は新興のオーディオブランド。鏡面仕上げのボディーが「キラキラしていてかわいい」(川田さん)、「装着時はファッションアイテムとしても見栄えしそう」(鴻池さん)など、デザインに注目が集まった。

技術面への評価も高い。最新のICチップやアンテナ技術を使って通信性能や音質、再生時間、音切れなどワイヤレスの弱点を改善。厚みのある音の広がりを再現した。「バッテリーも長持ちするしハイスペック。ジャズやクラシックピアノの音も楽しめるクリアな音質」(山本敦さん)。15分の充電で2時間再生する急速充電にも対応する。

左のイヤホンで再生やスキップ、右のイヤホンで音量調整が可能。Siriなどの操作もできる。臨場感を再現するためのシリコン製イヤーピースなどが付属している。「高音から低音まで無理なくスムーズに出るので聞きやすい」(納富廉邦さん)、「動画でも音の遅延がない」(牧野英俊さん)。

(1)1万9000円(2)ブラックゴールド、ブラックメタリック(3)10時間

4位 AVIOT「TE-D01d」
620ポイント
原音追求 ジャンル問わず

AVIOT(アビオット)は「日本の音」を掲げるブランド。重低音を強調するのではなく、原音再生を追求。「楽器の質感まで表現している。Jポップからクラシック、ジャズまで気持ちよく没頭できる」(折原さん)と音質面の評価が高い。

最新のICチップを使い、動画再生もストレスなく楽しめる。「音が途切れない。操作性も高い」(海上さん)。イヤホン側面のボタンで曲送りや音量調整などができる。ケースは大容量の充電池になっており、「スマホの充電もできて便利」(高橋さん)。

(1)1万3000円(2)ブラック、ダークルージュ、ネイビー(3)9時間

5位 ZERO AUDIO「TWZ-1000」
530ポイント
音空間の広がり確保

「音切れに強い」をうたった国内の新興メーカー。最新のICチップを使うことで、接続の安定性が増したという。「音の持つ空間の広がりが確保されている」(オサダコウジさん)。音質は「クリアなボーカルや弾力のある低音が楽しめる」(山本さん)。

耳へのフィット感を重視したデザインが特徴。イヤホン全体を覆うシリコン製のカバーはサイズが4種類あり、耳に入れるイヤーピースも3サイズ付属。サイズが豊富で「他のイヤホンが合わない人にすすめたい」(折原さん)。雨でも使える防水機能も備える。

イヤホン本体で音量などの操作も可能だ。

(1)1万6000円(2)黒(3)7時間

5位 GLIDiC「TW-7000」
530ポイント
耳にすっぽり 素早く充電

ソフトバンク系のオーディオブランド。耳にすっぽり収まる独自の形状で「密閉度の高い装着感を好むユーザーにおすすめ」(楠元さん)。遮音性も高い。

外音取り込み機能を備え、イヤホンをつけたまま周囲の人と会話ができる。イヤホン本体で曲送りや音量調整が可能だ。ケースは充電池になっていて、イヤホンを10分間入れておけば約2時間再生できる急速充電機能もある。

「ややこもったマイルドな音質。接続安定性も高い」(大橋さん)、「パワフルで生々しい。とても豊かな音。装着感も自然で全体的に扱いやすい」(納富さん)。

(1)1万4000円(2)黒(3)9時間

7位 JBL「Free X」
430ポイント
円形ケース 操作性売り

円形のケースが特徴。イヤホン全体を覆うカバーは2サイズ、耳に入れるイヤーチップは3サイズが付属し「フィット感もぴったり。ホワイトケースがくすんだ色でかわいい」(川田さん)。

音質の評価も高く「クッキリと鮮明でJBLらしい厚手の音」(大橋さん)、「聞いていて疲れない音質。操作もしやすい」(楠元さん)。

雨天時や汗をかいたときでも使える防水機能を備える。急速充電に対応し、ケース内で15分充電すれば、約1時間の再生が可能。「機能のわりにお手ごろ」(高橋さん)。イヤホンで音量調整はできない。

(1)1万2000円(2)ブラック、ホワイト(3)4時間

■スポーツにおすすめなのは…

1位 BOSE「SOUNDSPORT FREE」
730ポイント
高い安定性 走りやすく

スピーカーで知られる米国のオーディオメーカー「BOSE」初の完全ワイヤレス。候補製品の中でもひときわ大きいが、独自の形状で「装着感、安定性ともに優れていてランニングに向いている」(納富さん)。水滴に耐える「防滴機能」を備える。

アプリに登録すると、友人と音楽を共有することができる。イヤホンが見当たらないときに、最後に通信した場所を探す機能もユニーク。イヤホン本体で曲送りや音量調整ができ、ランナーにおすすめだ。

音響機器に定評がある同社の特殊なデジタル処理技術を駆使。「重低音とクリアさを両立しており、スポーツモデルとしては突出した高音質」(鴻池さん)、「低音が強く、いつものBOSEらしい音になっている」(オサダさん)と高評価を得た。

(1)2万6000円(2)ブラック、ミッドナイトブルー、ブライトオレンジ、ウルトラバイオレット(限定色)(3)5時間



2位 ソニー「WF-SP900」
650ポイント
曲保存・防水 水泳向け

イヤホン本体に4ギガバイトのメモリーを内蔵し、単体で再生できる。「スマホなしで音楽が楽しめる点がいい。『ウォークマンのような完全ワイヤレス製品』が欲しい人におすすめ」(海上さん)

極めて高い防水性能で、水中や海中でも使える。水中では通信できないので、あらかじめメモリーに音楽を転送して使う。外音取り込み機能もあり「ランニングから水泳までできる。水中でも音切れはなく、スポーツ向けイヤホンに望む全機能がそろった理想の製品」(折原さん)と評価を集めた。

「落ち着いたおとなしめな音で、ボーカルの声をよく拾う。Jポップ好きな人に」(牧野さん)。

(1)2万3000円(2)ホワイト、ブラック、イエロー(3)6時間

3位 オーディオテクニカ「ATH-SPORT7TW」
620ポイント
装着感抜群 激しい動きに

激しいスポーツ時を想定し、耳の周りを固定するイヤーフィン、耳穴に入れるイヤーピースの2つでしっかりとホールド。イヤーフィンは4種類あり、「フィットして外れにくく、長時間つけていても疲れない」(高橋さん)。イヤホンは密閉型だ。

雨天時や汗をかいたときでも使える防水機能、外音取り込み機能などを備え「音質や装着感、価格と全方位のバランスがいい」(鴻池さん)。

専用アプリで外音取り込みのレベルなど設定が変更できる。通信が途切れた場所を地図上に表示でき、探すのに便利だ。イヤホン本体で音量調節も可能。音質は「オーディオテクニカらしい音作り」(オサダさん)。

(1)2万5000円(2)ブラック、グレー(3)3.5時間

◇  ◇  ◇

ランキングの見方 数字は専門家の評価を点数化。メーカー・ブランド名(製品名)。(1)価格の目安(4月中旬の大手通販サイトの価格)(2)色(3)最長連続稼働時間(イヤホン単体)。モデルはMAYU、写真は山田麻那美撮影。

調査の方法 専門家の協力で、完全ワイヤレスイヤホンのうち、通勤など日常使い向きで実勢価格が1万円台のモデルを15製品、スポーツにおすすめのモデルを6製品リストアップ。製品を集めて評価会を開き、専門家が実際に使ってみて音質や操作性、独自機能、スポーツ用の場合は防水性や装着感などの視点も加えて順位付けし、編集部で集計した。

今週の専門家 ▽海上忍(オーディオ・ビジュアルコラムニスト)▽大橋伸太郎(オーディオ・ビジュアル評論家)▽オサダコウジ(ガジェット通信)▽折原一也(オーディオ・ビジュアルライター)▽川田菜月(PHILE WEB編集部)▽楠元剛史(音響芸術専門学校)▽鴻池賢三(オーディオ・ビジュアル評論家)▽高橋敦(オーディオライター)▽納富廉邦(ガジェットライター)▽牧野英俊(ビックカメラ オーディオ事業部係長)▽山本敦(オーディオ評論家)=敬称略、五十音順

[NIKKEIプラス1 2019年4月20日付]

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