目指せ就活イノベーション Z世代女子が起業した理由dot社長 冨田侑希さん

社員は冨田さんを含めて現在4人で、全員が20代。ともに活動するチームdotは、現役の学生らで構成するコミュニティーだ。もともとは学習院大学の学生が中心だったが、メンバーが友だちを連れてくるなどして人数が増えていき、今では100人以上。なかには、早稲田大学や慶応義塾大学、青山学院大学、日本大学、武蔵野大学、鳥取大学、埼玉大学の学生もいる。

「家族のようなコミュニティを築きたい」と語る冨田さん

チームdotのメンバーは、SDGsやキャリアデザイン、プログラミング、写真・動画など興味のあるテーマを掲げ、Slack等で連絡を取り合いながら自主的に集まって学び合っている。大学1年生から参加でき、出入りは自由だ。

チームdotも株式会社dotも、内側から湧き上がる「したい」だけで組織を運営し、定例会への参加も強制はしていない。このあたりもZ世代らしい。冨田さんら社員は毎回、中身の濃い定例会になるよう企画を練り上げ、来た人が楽しいと感じてもらえるよう工夫を凝らす。強制しなくても、「毎回、30人から40人は集まってくる」という。

「dotの事業としては大きく3つあります。1つめは企業が抱える課題を学生と企業が一緒になって解決していく『Z世代会議』です。これまで、パナソニックさんやマンダムさんなどから受注しました。2つめは2018年1月にスタートした『Z-1チャレンジ!』です。これは就活らしくない就活イベントを目指しています」

「Z-1チャレンジ!」は2日間にわたって開催。企業からはまず、「世界一の採用をするにはどうしたらいいか?」など、若者向けの課題を提示してもらう。チームに分かれた学生たちが2週間かけて議論。次に、出てきたアイデアを企業の前でプレゼンする。企業は一方的にアイデアを審査する側に立つのではなく、学生たちと一緒になって上司に提案するような気持ちで意見交換し合うのがポイントだ。

「Z-1チャレンジ!」にはこれまで、動画マーケティングを手がける「Viibar」や洋服レンタル事業を手がける「エアークローゼット」、ホテル・旅館の予約事業などを手がける「一休」、野菜や食材の宅配事業を手がける「オイシックス・ラ・大地」、化粧品の「オルビス」が参加。企業の社長から「お互いがリラックスして個性を出し合うことができた」などの声が寄せられ、これをきっかけに内定を得た学生もいる。

3つめの事業として立ち上がった「グラフィックレコーディング(通称グラレコ)」は現在、企業やNPOの会議に呼ばれるなど人気の事業だ。グラレコは議論した内容をその場で絵と文字を使い可視化することによって会議が盛り上がるほか、内容をSNSでシェアしやすいなどの利点がある。

dotの会計は徹底的に透明化し、報酬もオープン。コミュニティーづくりに力を注ぎすぎて、一時、会計が赤字に陥った際にも、その事実をメンバー全員で共有し、役員の報酬を減額するなどして乗り切った。

「社会人になっても戻って来られる、家族のようなコミュニティーが理想。今年は東京の学生と地方の学生の交流を深めていくことにも挑戦したいと思っています。全国各地にdot支部を作りたい」と、冨田さんは夢を膨らませている。

■チャレンジャー 冨田侑希さんへの質問

Q 10年前の自分にアドバイスしたいことは?
A 「青春しな!」「家族を大切に」

Q 10年後の自分に約束したいことは?
A 「自分自身も含め、関わっているすべての人がワクワクし、大切な場だと思えるような、持続可能なチームを目指していきます」

(ライター 曲沼美恵)

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