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大畑大介さん 縮こまった心変えた平尾誠二さんの言葉 元ラグビー日本代表 大畑大介さんに聞く(上)

日経Gooday

2019/5/23

■「為せば成る」が自分の柱

――簡単に前を向けるものでしょうか。

大畑:小学校6年の頃から誰に教わったわけでもなく、「為せば成る」という言葉が、自分の柱になっています。

「為せば成る」とは他人任せではなく、自分自身がどうするかということ。思うようにならなければストレスになりますが、その現実を受け入れ、その時にやれることをやって一歩前に進んでいくしかないと思えました。

そのときに大事なのは、みんなからチヤホヤされて調子が良かった頃の自分や、他人と比べないこと。それは虚像でしかないからです。そう思うと、自分にベクトルを向けることができます。

――「為せば成る」ということを最も実感できた時はいつですか?

「課題は与えられるものではなく、自分で見つけるもの」

プレーヤーとして実績がないまま、地元の東海大学付属仰星高校に入学し、ラグビー部に入部しました。当時はラグビー名門校ではなかったものの、スポーツ推薦で入部している実績のある選手が多く、そんな中でプレーするには、自信が必要でした。何が一番自信になるかと考えたとき、自分の力がチームにとってプラスに働いた時ではないかと思ったわけです。

でも、僕の実力は下っ端。そんな自分がレギュラーになって貢献してチームが強くなるにはどうすればいいかと考えたとき、自分の強みを生かして誰よりも速く走ってトライする選手になればいいのではとイメージできました。そこでチームの誰よりも練習量を増やすことを自分に課し、脚力を徹底的に鍛えたんです。結果、1年のときの50m走は7秒00でしたが、その1年後には 5秒台になっていました。

この成功体験により、課題は与えられるものではなく、自分で見つけて、どうなりたいかという明確なイメージを持つことで納得してアプローチできるものだと学びました。為せば成ると実感した瞬間でした。

以降、自分が評価されなくて悔しい思いをした時期も、うじうじ悩んだり、くじけることもなかった。自分にベクトルが向くようになり、周囲の評価に振り回されることなく、気持ちを早く切り替えられるようになりました。

その後、京都産業大学に進んで大学2年から3年の半年で無名選手から日本代表になって、3試合で10トライするまでになり、一気に上へと駆け上がることができました。しかしそうなると、人間は調子に乗ります(苦笑)。僕も例外ではなく、日の丸や桜のユニフォームを着る重みや意味も分からないまま、自分は何でもできるんだという錯覚に陥ってしまったのです。

■「お前、どうしたいんや」

――錯覚だと気付いたきっかけは何ですか?

日本代表になった翌年、大ケガをしてしまい、思い通りのプレーができなくなってしまいました。その途端、今まで手に入れてきたものを手放したくないという恐怖心が生まれてきました。

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