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back number、11年目の進化 歌う世界観に広がり

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NIKKEI STYLE

2009年2月のインディーズデビューから数えて11年目を迎えたback number。今やバンドシーンのトップに立つ彼らの歩みを振り返り、進化を続けるサウンドの魅力を検証する。

美しく親しみやすい旋律と骨太のバンドサウンドに乗せ、女々しいと形容されるほどの情けない感情をもさらけ出した等身大のラブソングで共感を集めるback number。ここ最近も、映画『銀魂2』の主題歌『大不正解』や、戸田恵梨香とムロツヨシの共演が話題を呼んだドラマ『大恋愛』の主題歌『オールドファッション』などヒットを連発。18年は初のドームツアーも大成功した。

まぎれもなくロックバンドのトップを走る存在だが、デビュー前はワゴン車で寝泊まりしながらライブハウスを回るなどしてきた苦労人だ。そんな3人をデビュー当初から見てきたユニバーサルミュージックのA&R・藤田武志氏は、「彼らの最大の武器は上質な楽曲。その制作能力の高さはデビュー前から備わっていた」と振り返る。

「ライブを初めて見たのは09年のインディーズ盤発売直後。演奏はまだ未熟でしたが、90分間『次はどんな曲だろう』とワクワクし通しでしたね。ライブ後、絶対にうちでやるべきだといろんな人に電話をかけまくりました(笑)。当時から清水君は、毎回ベスト盤のようなアルバムを作りたいと言っていたのですが、その言葉にうなづくくらい、どの曲もクオリティーが非常に高かった」(藤田氏)

転機となった『ヒロイン』

50局以上のラジオ局でパワープレイを獲得した2ndシングルの『花束』(11年)も、デビュー前から温めていた楽曲。恋愛の始まりを男女のぎこちない会話調につづった歌詞は、歌詞検索サイトで上位に入るなど10代女子を中心に熱烈な支持を得た。こうした詞と曲の力を信じていたからこそ、「当初から特に奇をてらったプロモーションはせず、ベーシックなことを丁寧にやろうと心掛けた」(藤田氏)。

実力派バンドの世界を大きく広げたのは、「サウンドプロデューサー」と「タイアップ」だ。ドラマ『高校入試』の主題歌『青い春』(12年)で、『ミュージックステーション』に初めて出演すると、勢いは加速。広瀬すずが出演したJR東日本「JR SKISKI」のCMソング『ヒロイン』(15年)で、一気にお茶の間に浸透した。

『ヒロイン』で初めて小林武史をプロデュースに迎えたが、これは作詞作曲を担う清水依与吏の希望だったという。「小林さんはメンバーが憧れたM r.Childrenを手掛けた人でもある。勝負曲でその力を借りつつ、プロデュース術を直に学びたかったのではないか」(藤田氏)。彼らは小林のほかにも島田昌典や蔦谷好位置、亀田誠治らとも曲ごとに組んでいるが、これはロックバンドでは珍しいスタイル。様々なプロデューサーの良さを吸収することで、楽曲制作能力をさらに高めてきた。

また、『ヒロイン』以降は、大型タイアップが切れ目なく続く。15年は「ポカリスエットイオンウォーター」の『SISTER』で甘酸っぱくほろ苦い青春を歌い、「NTTドコモ」の『手紙』では温もりと憧憬を漂わせて涙腺を刺激した。月9ドラマに書き下ろした切ない冬バラード『クリスマスソング』は、配信でミリオンを達成した。

次々にタイアップが舞い込むのは、彼らの真摯な姿勢がある。『オオカミ少女と黒王子』や『銀魂2』を手掛けた映画プロデューサーの松橋真三氏は、映画のメインターゲットである若い世代の支持に加え、その取り組み方も高く評価する。「彼らにタイアップを依頼すると、どんな曲が欲しいか、明確なビジョンがないと答えられない鋭い質問が飛んできます。その上で、映画の世界観やこちらの意図をくみ取った質の高い候補を4~5曲も用意してくれる。そんなバンドはそうはいない」(松橋氏)。

楽曲の多彩さも魅力だという。「ラブソングの印象が強いですが、『銀魂2』では彼らのロックな部分を引き出して欲しいとお願いしました。『銀魂』ファンの多くは、安定の道を外れて夢を追う若者。苦労もいとわず夢を追ったback numberにも熱い魂がある。『大不正解』では、彼らのそんな面も出してくれた」(松橋氏)。

ドームに立つバンドに進化

そしてバンドは、さらなる進化をしている。その兆しが見て取れるのが、身近な世界を歌うことの多かった歌詞だ。映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』の主題歌『瞬き』では、「幸せとは」と歌い出し、普遍的な愛について考察。メンバー自身も30代半ばにさしかかり、彼らにとっての等身大が変わってきたのだろう。歌う世界観の広がりとともに、ファン層もデビュー時の10代、20代の女性中心から40代以上へも広がり、同性からも支持されるバンドになってきた。

より広がりと深みを備えた最新アルバム『MAGIC』(3月27日発売)は、ラブソングの割合がやや減った一方、むき出しの荒々しい感情や日々への問いかけが濃密なメッセージとなった楽曲群が印象深く響く。ドームツアー後、清水は「ドームに立つバンドというのが1つの基準になる」と語った。スケールアップし、ますます多くの人に深く刺さる音楽を届けてくれるに違いない。

(ライター 橘川有子)

[日経エンタテインメント! 2019年4月号の記事を再構成]

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