9つの質問に答えるだけ 自分仕様のシャンプーが完成
注目の新製品や新サービスをピックアップ、市場性や開発者の声などから、日経トレンディ記者が大胆に「ヒット予報」をする。今回取り上げたのは、パーソナライズドシャンプーの「My BOTANIST(ボタニスト)」。
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●実勢価格/シャンプー・トリートメント各4980円(税別)※シャンプー・トリートメント合わせての定期購入は初回40%引き、2回目以降20%引き
●内容量/シャンプー395ml・トリートメント395g
●発売日/2019年3月13日予約販売開始、4月22日発送開始
大手メーカーがひしめくシャンプー・リンス市場。その牙城を崩したのが、15年にI-ne(アイエヌイー、大阪市)が発売し、シリーズ累計販売数は5000万本を突破した「BOTANIST」だ。新興ブランドとしては異例の市場第3位にまで上り詰め、次の一手を繰り出す。
I-neは19年3月から新商品「My BOTANIST」で、パーソナライズドシャンプーの市場に新規参入した。さまざまな分野で「パーソナライズ」が盛り上がるなか、ついにシャンプーまで、自分に「ぴったり」なものを選べる時代が訪れたのだ。
ではどうやってパーソナライズするのか。その方法は、ウェブ上で髪質などに関わる9つの質問に答えるだけと簡単だ。毛髪診断士により開発された独自のメソッドで回答結果を分析し、現在は約2000通りもの配合を導く。20年には3万通りに拡大する予定だ。
実際に診断してみたところ、髪の硬さやダメージのレベルなど自分ではやや判断に迷うところもあったが、所要時間は2分もかからなかった。「毛先のパサつきをケアしたい」など、なりたい髪のイメージを優先度の高い順に選んでいく項目もあり、明確な悩みを抱えている人には役立ちそうだ。
ただ、自分に合わないと感じた場合、変更はカスタマーセンターでのみ受け付けるなど利便性は高くない。パーソナライズする分、価格は高めとなるため、それに見合った満足感を提供できるかが鍵となりそうだ。
定番ブランドのパーソナライズドシャンプーへの新規参入は話題性抜群。感度の高い層はもちろん、市場全体が盛り上がりそうだ。ただ、やはり価格がネックで、多くのユーザーを定期購入までつなげられるかが勝負となる。
(日経トレンディ 山口佳奈)
[日経トレンディ2019年5月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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