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「平成」を創ったクルマたち ニッポンの輝ける5台

2019/4/25

平成の常識をつくったクルマたち

いよいよ平成も終わりが近づいてきた。これまでパソコン、ケータイ/スマートフォン、家電、デジタルカメラというジャンルで、平成を代表する製品を紹介してきたが、最後に取り上げるのは自動車だ。平成の自動車を見続けてきた自動車ジャーナリストの渡辺敏史さんが選んだのは、今では当たり前になっている「常識」をつくった5台だった。

■プリウス/電動化の先駆者は今もベスト

平成9年(1997年)に登場したプリウス。世界中の自動車メーカーが取り組む電動化を20世紀の段階で実現した

最大市場たる中国の新エネルギー車規制発効もあって、世界の自動車メーカーが取り組むクルマの電動化。それをまだ20世紀だった平成9年(1997年)にものにしていたのがプリウスだ。

215万円というファミリーカープライスで、当時の同級車の約2倍という低燃費を絞り出したトヨタハイブリッドシステムのテクノロジーは常にブラッシュアップされており、いまだ効率面においては他の追随を許さない。EVを充電する電気に再生可能エネルギーなどの持続性が担保されない現状では、誰もがどこでも最高レベルの環境性能を享受できるプリウスのそれこそが今もってベストなソリューションだと個人的には思う。開発者たちの英知は日本が誇れるものだ。

■スカイラインGT-R/四駆でオンロードを疾走

平成元年(1989年)に登場した3代目となるスカイラインGT-R。その後のスポーツカーにも大きな影響を及ぼした

従来は悪路の走破性を高めるための手段だった四輪駆動を、ラリーカーが路面状況に左右されることなくひたすら速く走るための手段として活用し始めたのが80年代のこと。その技術をさらに研ぎ澄まして、オンロードを徹底して安定的に速く走るために、しかも手が届きそうな現実的価格帯でユーザーの元に届けたのが、平成元年(1989年)に登場したスカイラインGT-Rだ。

その圧倒的なパフォーマンスは新たなGT-R伝説を生み出すにとどまらず、ランサーやインプレッサなどにも大きな影響を及ぼした。スポーツカーカテゴリーの性能面で世界的ベンチマークとなった初めての日本車といってもいい。

■セルシオ/圧倒的な品質と異次元の快適性

平成元年(1989年)のセルシオ。ここからレクサスブランドへ続いていくことになる

「石橋をたたき壊して渡れなくなる」という人がいるほど慎重な判断で堅実な経営を続けていたトヨタが、バブル期に全社を挙げて取り組んだ壮大な冒険。その発端はプラザ合意を含む為替の猛烈なドル安・円高にある。トヨタ、日産、ホンダと、輸出依存の高い日本の自動車メーカーが、高価格高付加価値の高級車ビジネスに活路を見いだすのは自明でもあった。この流れでトヨタはレクサスブランドの設立を決意。そのフラッグシップとして開発され、平成元年(1989年)に発売されたのがセルシオだった(国外ではレクサスブランドからLSとして販売)。

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