Men's Fashion

スーツの上にニットやブルゾン 裾がはみ出してもOK

How to

令和元年のスーツアレンジ(下)

2019.4.20

多くのビジネスマンのスーツスタイルは保守的でもったいない――。そう感じるというのは伊ブランド、ブルネロクチネリジャパンのブランドメンズアンバサダー、引野実さんだ。連載(上)ではスーツの単品を生かす技を提案してもらったが、次はアウターとの合わせ方のヒントを聞く。短めのブルゾンという普段は思いもつかないアウターも、合わせてみれば実にエレガント。スーツスタイルをさらに楽しむアイデアを披露してくれた。




■「上着の裾がのぞいてもいいんです」

――(スーツのジャケット代わりにニットを着た引野さん)。素材違いのカジュアルなニットも意外に合います。

「こちらのニットブルゾンはコットンとリネンシルク製です。ダブルジッパーですから下の方を少し開けてベルトをちらっと見せる。合わせるニットはあえて素材を変えるのが面白いと思います。印象が立体的になりますから」

――今度はスエードのブルゾンですか。しかしジャケットの裾がブルゾンより長く、「裾見え問題」が気になります。

「ビジネススーツの上にブルゾンを着ようなんて、普通は思わないでしょう。お客様からも『ジャケットがブルゾンの下から見えちゃってもいいの?』とよく聞かれますが、いいんですよ! 丈が短いスエードのブルゾンを着て、スーツの裾と色が異なることで、あえて印象的にカラーブロックを作ってしまいます。ぴしっとしたダブルブレストにレザーアウターをスポーティーに着こなすことで、年齢よりも若く、センシビリティー(高感度)に見えます」

最近品ぞろえが増えている薄い春ダウン。引野さんが提案するのはジャッカジャケットスタイルだ。ジャケットの上でダウンベストをはおる着こなしだ

――こうした着方はイタリアのスタイルなのですか。

「そうです。もう一つおすすめがあります。近年とても売れ行きがいいアイテムとして、ジャッカジレという薄手のダウンベストがあります。うちのヒット商品です。ジャッカとはジャケットの意味で、ジャケットのアウターとしてダウンを重ね着するシックなスタイルのこと。ちょっと肌寒い春先に便利です」