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プロ経営者 松本晃の流儀

すべては数字の成果主義 「評価に情」でみんな不幸に カルビー元会長 松本晃氏

2019/5/25

経営というのは、たくさん売って、たくさんもうけて、たくさん使ったら、たくさん残るのです。特に、たくさん使うのが大事です。使わなかったら、自分には返ってこない。そうすると、何に使うかが大事になってきます。一言でいうと、ビジネスをドライブすることに使う訳です。ドライブすることというのは何か。それは「経営者だったら自分で考えろ」と言いたい。「失敗したらその失敗から学べ」とも言っています。

■簡単なことを繰り返す その先に…

経営の勘所を簡単に、繰り返し言うのが松本流

話は変わりますが、会社にはたくさんの訪問者が来ます。そのほとんどが会社に物を売りに来る人たちです。これはどんな業種だって同じです。カルビー時代、僕は会社にどんな人が来るかを1カ月間、調べてみたんです。受付の人に記録してもらったら、なんと97%が物を売りに来た人でした。

カルビーにお金があると思って、営業の皆さんが来る訳です。一生懸命、お金を取りにくるのです。それが仕事です。これは当たり前のことなんですが、不思議にそういう認識がない人が多いんです。だから「物を買うのだったら、先方に出向いて買え。その方が安いよ」と言ってきました。「先方に来てもらったら後々、高くつくよ」とね。僕は簡単なことしか言いません。同じことの繰り返しです。

シンプルなことを繰り返す。それでも飽きさせないっていうことがありますよね。その典型が古典落語です。古典落語の本当にいい話というのは、何度聞いても味があります。毎回、ちょっとした新しい発見があるから、古典落語は生き続けるのだと思います。

本当にいい語り手は、実は7、8割はいつも同じ話を繰り返しているのですが、ちょっとだけ変化をつける。そこに味が出るのでしょう。経営についての僕の話も古典落語ぐらいのレベルになったらいいなと思っています(笑)。

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松本晃
1947年京都府生まれ。京都大学大学院修了後、伊藤忠商事入社。93年にジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)日本法人に転じて社長などを歴任した。2009年にカルビーの会長兼最高経営責任者(CEO)に就任。停滞感のあった同社を成長企業に変え、経営手腕が注目されるようになった。11年には東証1部上場を果たし、同社を名実ともに同族経営会社から脱皮させた。18年に新興企業のRIZAPグループに転じたのも話題に。

(シニアライター 木ノ内敏久)

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