シニアの投信選び、守り忘れず米景気懸念に対応資産配分見直し、株式比率下げも

写真はイメージ=123RF
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世界景気への先行き懸念が強まっている。株式などの資産価格はさらに変動率が上昇しそうな雲行きで、資産運用も防御に重きを置くタイミングだ。特にシニア層は大きな相場変動が老後の資金計画を狂わせかねないだけに、慎重さが求められる。相場変動の荒波をくぐり抜けるための投資信託の運用法をまとめた。

「過去データからみると米国景気が後退期に入るのは1年後」。JPモルガン・アセット・マネジメントのストラテジスト、重見吉徳氏はそう予想する。

根拠の一つは米国の長短金利差だ(図A)。米10年国債と3カ月国債の利回り差は3月に一時、ほぼ12年ぶりにマイナスに転じた。昨年末まで金融当局の利上げが続いて短期金利が高止まりする一方、長期金利は先々の景気悪化を織り込むように低下した。

残り時間は1年

米国の景気後退局面は過去50年に7回あり、いずれのケースも10年と3カ月の金利逆転が前兆となった。長短金利の逆転から景気が後退期入りまでの期間は平均すると約1年という。

米国景気の後退は世界の企業の業績にも影響を及ぼし、株式相場は調整局面に入るというのが過去のパターンだ。米運用会社アライアンス・バーンスタインの後藤順一郎・AB未来総研所長は「資産運用はいずれ来る米景気の後退に備える時機。実際に起きてからでは遅い」と主張する。

特に注意してほしいのが若年層に比べて運用期間が短いシニア層だ。資産価格が大きく下落すると回復するまで時間がかかり、想定していた老後資金を確保できない恐れがある。

ではどのように投信運用を考えればよいのか。はじめに国内債券や海外株式といった資産の種類ごとに資金の何割ずつを配分するかを決め、その後、各種資産を組み入れているファンドを選ぶのが基本となる。

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