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切れ味や携帯性に新たな工夫 テープカッター最前線

納富廉邦のステーショナリー進化形

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NIKKEI STYLE

当たり前のように机の上にあるテープカッター。特に新しくなくてもいいと思っているかもしれないが、実は最新モデルはさまざまな工夫を凝らし、使いやすく進化している。長年文具を見続けた納富廉邦氏がテープカッターの現在を解説する。

◇  ◇  ◇

テープカッター(テープディスペンサーとも言う)は、大きく分けて2つの種類がある。一つは机などの上に置いて使うタイプ、もう一つは手に持って使うタイプ。

このうち、机に置いて使うタイプの最も重要な要素は、重さだ。片手で接着テープを引っ張っても動かない重さこそが重要で、だからテープカッターの中にはセメントが入っていた。卓上型テープカッターの本体が膨らんだような形をしているのは、そのためなのだ。

重ささえしっかりしていれば、あとの構造は比較的シンプルだったテープカッターは、デザイン文具の素材になりがちだった。

例えば香川県の名石「庵治石」を使ったAJI PROJECTの石のテープホルダー「COLUMN」などは、その代表だろう。また、デザインと機能を融合させた、Craft Design Technologyの木製テープカッター「テープディスペンサー」のような製品もある。円と直線で作られるテープカッターは、デザイン文具の主流と言ってよいほどなのだ。

ただ、セメントなどを使用した膨らんだ形状のテープカッターは、デスクの上や店舗のレジの横などに置くには設置面積を取るので、邪魔だったりもする。

その点を解決したのが、接着テープの老舗ニチバンの「直線美」だった。

鉄板を用いスリムさと安定性を両立

その名の通り、テープカッター全体が直線で構成された製品。ボディーが直線になった秘密はセメントではなく、鉄板を使ったこと。鉄板を本体内に入れることで自重を増やし、スリムな形状ながら安定して使える重量を得ているのだ。

 さらに直線美という名称にはもう一つ意味がある。テープもギザギザでなく真っすぐに切れるのだ。セロハンテープの素材の特徴を利用して、テープを切るのではなく裂くようにすることで、切断面を直線にすることに成功。この「切断面が直線」というのは、実際にテープを貼った時の見栄えが、ギザギザのものに比べとても良く、スリムな本体と併せてヒット商品となった。

ただし、この「直線美」シリーズは、一般的なセロハンテープのようなセロハン素材のテープの特徴を利用しているため、ポリプロピレン系の接着テープや粘着力の弱いテープだと切れないことがあるので注意が必要だ。

カッターにこだわり、交換も可能

直線美のヒットに続いて登場したのが、コクヨの「カルカット(据え置きタイプ)」だ。

こちらの特長は、その名の通り軽い力でスパッとテープが切れること。もちろん切り口も直線だ。その秘密は、カッター部分にきちんと刃を付けたこと。さらに、テープが刃に直角に当たるようになっていること。この2つの工夫で、テープが軽い力で真っすぐに切れる上に、刃に接着剤が付きにくく、切れ味が長持ちするわけだ。

ただし、刃物には違いないので当然劣化する。そのため替え刃も用意されているし、簡単に刃が替えられるようにもなっていて、そのあたりも抜かりがない。

「カルカット(据え置きタイプ)」もボディーが膨らんでいないスリムなデザインだが、本体ごとスチールで作って、重量はそのままに本体サイズをスリムにした「カルカット(スチールタイプ)」も用意されている。

また、カルカットは1つのリールで大巻きタイプも小巻きタイプも使えたり、テープ交換が簡単だったりと、細部の使い勝手も進化している。

ハンディーと据え置きの兼用モデルも

「直線美」「カルカット」共に、手に持って使う、小型のタイプもラインアップしている。前者が「ハンドカッター直線美」と「直線美mini」、後者が「カルカット(ハンディタイプ・大巻き)」と「カルカット(ハンディタイプ・小巻き)」だ。

 どちらも、製品の特徴を保持したまま、ハンディータイプに仕立ててあって、その完成度はとても高い。特にハンディータイプで重要な省スペース、コンパクト性と使い勝手の良さの両立に関して、きちんと考えて製品化されているのがすごいと思う。

そして、ハンディータイプと据え置きタイプの両方を一つの製品でまとめようという試みが、コクヨの「GLOO テープカッター」だ。

この製品、形はほとんどハンディー型のテープカッターなのだが、下部に吸盤が付いている。この吸盤が良くできていて、テープを引っ張り出す時のような、引っ張る動作ではしっかりとくっついているのだが、真上から引き上げると簡単に外れる。つまり、机上では動かず安定したテープカッターだが、手に持って使いたい時は、そのまま持ち上げるだけという仕組みなのだ。この方式なら、本体が重くなくても構わない。

ただし、この吸盤は、かなり平滑な面でないとキレイにくっつかないので、スチールのデスクなどなら良いけれど、木製のデスクでは使えないなど、やや使用シーンを選ぶので注意。

カッター部分はカルカットと同じものが使われているので、軽く、真っすぐ切れる。

底面がマグネットの小型モデル

着脱式のテープカッターとしては、サンスター文具の「ラカット」も面白い。

基本的にはマスキングテープ用のテープカッターだが、もちろん小巻きのタイプなら通常の接着テープも使用可能な、マグネットつきテープカッターなのだ。

底面が張り貼り付ければ、そのままテープを引っ張り出して使える。マグネットで固定するので、片手でテープを出してカットできるのがポイント。机の脇のスチール製の棚や引き出しに張り付けておいても良い。しかも、張り付けたままテープ交換ができるように作られているのもうまい。

同じく、マスキングテープ用の製品だが、コクヨの「カルカット(クリップタイプ)」も名作だ。

接着テープに直接取り付けるクリップタイプのテープカッターなのだが、取り付けが簡単で、真っすぐな切り口で切れる。

本当に取り付け取り外しが簡単なので、複数のテープを使い分けることが多いマスキングテープのユーザーの間で圧倒的に人気なのだが、通常の作業でも、テープカッターに入っていないテープを使うときや、マスキングテープのような普段使わないテープをちょっと使うときなど、さっと付けるだけで良いので、とても楽なのだ。それでいて、切りやすいのだから、持っておいて損はない。

テープカッターを付箋に応用

オマケにもう一つ。ヤマトの「テープノフセン」も紹介しておく。

これは接着テープの形状の付箋なのだが、そのケースというかテープカッターが良くできているのだ。コンパクトで切りやすく、しかも接着面がほとんど露出しないから、携帯にも便利。つまり、どこにでも持っていけて、どこにでも貼り付けて、そこにメモが書けるという製品。

あくまでも紙の付箋を切るためのもので、普通の接着テープを切ることは想定していない製品だが、テープカッターの使い方のバリエーションの一つとして紹介しておく。

納富廉邦
 佐賀県出身、フリーライター。IT、伝統芸能、文房具、筆記具、革小物などの装身具、かばんや家電、飲食など、娯楽とモノを中心に執筆。「大人カバンの中身講座」「やかんの本」など著書多数。

納富廉邦のステーショナリー進化形
小型化進む最新ハサミ 切れ味も高める、あの手この手
子ども用や刃折り不要も登場 進化するカッターナイフ
消耗品から「高級実用品」へ ボールペン、進化の秘密

(写真 渡辺慎一郎=スタジオキャスパー)

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