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キリン 甘くない「午後の紅茶」で働く人にアピール

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日経クロストレンド

キリンビバレッジ「午後の紅茶」は動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を使ったキャンペーンで若者をつかみ、一般参加の動画投稿が2カ月弱で1万2000件を突破するなど勢いに乗る。次に狙うのは、甘さが苦手な20代後半以降のワーカー層だ。新発売の微糖商品と既存の無糖で「甘くない午後ティー」を打ち出し、甘さを理由に午後ティーを離れる世代にアピールする。

市場回復、他カテゴリーからの取り込みを図る

午後の紅茶は1986年の登場以来、33年にわたって紅茶飲料でトップシェアを独占している。2016年以降は、出荷数5000万ケースの大台を突破し続けている。ブランド想起率も全清涼飲料の中で第3位になるなど、名実ともに「ナンバー1の紅茶飲料ブランド」だ。 ただ、清涼飲料市場における紅茶飲料のシェアは4.8%と低く、炭酸飲料、水、コーヒー、緑茶などの後じんを拝している。

一方、キリンビバレッジによると、世界の紅茶市場自体は伸びているという。直近約10年間で、茶葉の生産量は1.3倍、手軽にそのまま飲めるRTD(ready to drink)紅茶飲料の販売量も1.5倍に増えた(紅茶協会「紅茶統計」、ユーロモニター2018 RTD TEAより)。同社が算出したところ、17年の消費量はコーヒーの約7315億~9510億杯に対し、紅茶は約1兆700億~1兆6050億杯で、圧倒的に紅茶のほうが多いことが分かったという。

国内でも紅茶市場は回復傾向にあるという。紅茶飲料カテゴリーの出荷数は12~15年の3年間に連続で下がり、その後横ばいが続いていたが、18年は前年比100.9%とわずかながらプラスに転じた。

このタイミングを捉えようと、キリンビバレッジは紅茶を好んで飲む人を指す言葉として「紅茶派」をキャッチフレーズに、紅茶飲料のシェア拡大を狙う。同社マーケティング部 商品担当部長代理の加藤麻里子氏は、「ナンバー1ブランドとして、紅茶飲料をコーヒーやお茶と並ぶカテゴリーへ成長させる」と意気込む。

微糖&無糖で全世代にアピール

午後の紅茶はストレートティー、ミルクティー、レモンティーの3種類が「レギュラー」と呼ばれ、市場に最も浸透している。だが、いずれもしっかりとした甘みがあるため、「午後ティー=甘い」というイメージが先行。甘さを避けるようになる20代後半以降のワーカー層では、「午後ティー離れ」が起こりやすいという。キリンビバレッジの調査でも、年齢とともに甘さを避ける意識が高まり、20代後半~30代にかけて清涼飲料に期待する項目として「無糖・低糖」が急上昇していた。

そこで19年3月26日、新たに微糖タイプの「午後の紅茶 ザ・マイスターズ ミルクティー」を発売。既存の無糖タイプ「午後の紅茶 おいしい無糖」と併せ、「午後ティーなのに甘くない」というメッセージで、これまで取り逃していた世代にも訴求していく。

新しい価値を提案するため、「休息のひととき」をスローガンに掲げた。「いまの時代を生きる人たちが、無理せず自分らしくいられることこそが、午後の紅茶の休息の考え方」と加藤氏はその狙いを説明する。

レギュラー3品は10~20代の若年層をターゲットに引き続き投資する。午後ティー離れの20代後半~30代のワーカー層は、ザ・マイスターズ ミルクティーで新市場を創出する。さらに30代後半以降の無糖を好む層には、既存のおいしい無糖の認知を徹底する考えだ。

CM一新 世代別のコミュニケーション戦略

コミュニケーション戦略も世代別に設定した。レギュラー3品は、テレビをあまり見ない若年層を考慮し、引き続きSNSやデジタルに力を入れる。微糖と無糖はCMを一新した。

3月26日に発売した午後の紅茶 ザ・マイスターズ ミルクティーは、シリーズ初の微糖タイプ。「甘くない設計でカロリーも気にならない。張りつめた気持ちと心に、余裕を与えてくれる」と加藤氏が語るように、甘さを避け始める働き盛りのワーカー層に刺さるコンセプトで開発された。

CMキャラクターには、ターゲットと同年代の深田恭子を起用した。等身大の働く女性を演じ、「裏切られました。午後ティーなのに甘くない。ラテよりこっちが好みかな。私は紅茶派」と、ストレートにメッセージを伝える内容だ。

一方、既存商品である午後の紅茶 おいしい無糖の浸透度は、それほど高くなかった。そこでCMには前回に引き続き新木優子を起用し、さらにリリー・フランキーを加えることで男性への訴求も図る。こちらも甘くない点を強調し、コーヒー派から紅茶派への「寝返り」を示唆するストーリーとなっている。カレーと一緒に飲むシーンなど、食事にも合わせやすいことをアピールしている。

発表会に登壇したリリー・フランキーは、「ストレスない飲み口で香りにも癒やされる。僕のようなおじさんにこそおすすめしたい」と話した。

新パッケージでコーヒーの棚を狙う

午後の紅茶 ザ・マイスターズ ミルクティーのボトル容器は、従来の500ミリリットルのペットボトルに比べて短く太くした。これは500ミリリットルのペットボトル入りコーヒーと同じ形状だ。同ペットボトル入りコーヒー飲料の18年の売り上げが、前年の約3倍(キリン調べ)と急成長していることを受け、ボトル形状をそろえることで、ペットボトルコーヒーの棚面に紅茶を進出させたいという意図がある。

また、キリンビバレッジは3月から一定期間に三菱地所に午後の紅茶 おいしい無糖を無償提供し、オフィスで紅茶を飲むメリットの検証を行った。これは三菱地所が実施している生産性向上施策の一環で、オフィスで常に紅茶を飲んだときの健康や生産性への影響をチェックするのが目的だ。

「現状ではおいしい無糖を飲んでいない人のほうが圧倒的。オフィス飲料として飲んでもらうことをフックにしていきたい。オフだけではなくオンタイムにも飲んでもらえるよう訴求していきたい」と、加藤氏は話す。今回の新商品で、午後ティーは清涼飲料市場でどこまでシェアを拡大できるか。ライバルのサントリーも、缶コーヒーで認知度の高い「BOSS」ブランドで初の紅茶「クラフトボスTEA ノンシュガー」を発売したばかり。紅茶飲料市場で、「甘くない」戦いが始まった。

(ライター 北川聖恵)

[日経クロストレンド 2019年4月2日の記事を再構成]

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