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定年楽園への扉

役職定年は発想転換の時 勉強・副業・居場所作り… 経済コラムニスト 大江英樹

2019/4/18

写真はイメージ=123RF

多くの会社では役職定年という制度があります。ある一定の年齢になれば管理職から外れ、一人の無役社員として働くという仕組みです。一般的にはこの制度はネガティブに捉えられがちのようです。しかし私は逆にこの制度をおおいに活用し、楽しむべきだと思っています。

役職定年がネガティブに考えられやすい理由は、働く意欲はあるのに年齢によって強制的に役職というポジションが失われるからでしょう。でも仮に役職定年という制度がなくても、60歳で定年退職した後に再雇用で働くとすれば同じ環境が待っています。その予行演習と考えればどうということはありません。それに60歳になればいろんな意味でそれまでの会社人生はリセットされ、そこからの新しい人生がまた始まります。

■役職定年は発想転換のチャンス

だとすれば役職定年になった時点で、思い切って発想の転換を図るべきです。役職定年から実際の定年までの数年間は勤務先での仕事をきちんとこなしたうえで、定年後の仕事や生活を考えるため、そして準備するための期間として会社が与えてくれたものだと考えればいいのです。いわば役職定年を迎えたことによって自分の会社におけるメインイベントは終了し、ここからは次の人生に向けての予告編を作る時期だと考えればいいのです。

では予告編を作るといっても、具体的に何をやればいいのでしょうか。私はやるべきことは3つあると思っています。まずひとつ目は、ここからもう一度勉強を始めてみるということです。対象は何でも良いと思います。役職定年になれば以前に比べて残業が減ったり、有給休暇の取得が増えたりすることなどで時間にゆとりを持てる可能性があります。この機会に何かテーマを決めて勉強するか資格を取るのも良いでしょう。

ほとんど趣味に近いような勉強をしても良いのですが、もし定年後も何か仕事を続けて、それに役立つような資格を取りたいのであれば、そもそも定年後にどんな仕事をしたいかをしっかりと考えた方が良いでしょう。なぜなら「何でもいいからとりあえず資格でも取ろう」と考えるのは間違いだからです。「何か資格でも」というのは順序が逆です。こういうことをやりたい、そのためにはこの資格が必要だということで取るなら良いですが、とりあえず資格を取れば、それが仕事になるとは考えない方がいいでしょう。ビジネスで大事なのは資格ではなくて顧客だからです。

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