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ホンネの就活ツッコミ論

就活で聞かれる「挫折経験」 答え方にはコツがある ホンネの就活ツッコミ論(101)

石渡嶺司 大学ジャーナリスト

2019/4/12

PIXTA

実際、企業側にもエントリーシートの質問を変えようとする動きが見られます。挫折や失敗経験に絡み、「サークル・部活・アルバイト等の集団に所属して」との一文を付けるなど、細かい条件設定を加えるような設問が増えています。

ただ、全ての企業が細かい条件を記してくれているわけではありません。「挫折」「苦労」「悲しかったこと」をストレートに聞く企業はまだまだ残っていると言っていいでしょう。

では、こうした設問・質問に学生はどう答えればいいでしょうか。そこまで難しい話ではありません。アルバイト、サークル・部活、大学の勉強やボランティア、留学などの話で十分です。要するに他の多くの就活生が書きそうなエピソードとほぼ同じで問題ありません。年齢や年代が設定されていないのであれば、高校の部活なども大丈夫です。

■質問に100%答える必要はない。少し当てはまることを探そう

こう話すと、「アルバイトやサークルでそこまで大きな挫折をしたわけではないのですが、それでいいのですか?」と就活生からよく聞かれますが、全く問題ありません。

こう考えてみてください。大きな挫折をしていなくても、色々と真剣に考えてみた、ちょっと頑張ってみた、ということなら1つはあるはずです。「挫折」というお題に100%当てはまらなくても、70%ならどうでしょう、50%ならどうでしょうか。何かあるはずですよね。それを書いていけば十分なのです。

同じことは「頑張ったこと」にも当てはまります。

就活生によっては「大して頑張ったわけではない」と話す方もいます。よく聞いてみると、実は高い能力を持っていたので頑張る必要がなかったケースだったりします。そういう場合は、「最初から能力が高かった→その能力を生かして自分なりにこだわった→成功した」という流れでも全く問題はありません。

またスタンダードな「最初は能力が低かった→頑張った→状況が改善された」というガクチカ(学生時代に力を入れて頑張ったことの略)では定番の流れを書いてもいいですね。

このように「挫折」「失敗」であれ、「頑張ったこと」であれ、就活生からすれば「無理ゲー」と感じるような設問・質問は、少し考え方を変えれば回答が十分に可能です。「100%か0%か」という発想であれば確かに「無理ゲー」でしょう。そうではなく、「100%ではないが70%なら当てはまる」「50%でも」という発想で考えてみてください。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年札幌市生まれ。東洋大学社会学部卒。2003年から大学ジャーナリストとして活動開始。当初は大学・教育関連の書籍・記事だけだったが、出入りしていた週刊誌編集部から「就活もやれ」と言われて、それが10年以上続くのだから人生わからない。著書に『キレイゴトぬきの就活論』(新潮新書)、『女子学生はなぜ就活で騙されるのか』(朝日新書)など多数。

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